映画『テラフォーマーズ』公開を前に3月15日(火)、三池崇史監督がホストを務めるトークイベントに主演の伊藤英明と漫画原作者の貴家悠が登場。伊藤さんは、俳優としてのブレイクのきっかけや子育てについてざっくばらんに語り、会場を沸かせた。過去にも三池監督作に出演した際、このトークイベントに出席したことのある伊藤さんだが、観客だけでなく多くの報道陣が会場にいることにやや警戒気味…? タバコをくゆらせ、酒を飲みながらのトークがこのイベントの魅力でもあるが「『酒飲んで暴れてた』って書かれたら困りますね」と苦笑を浮かべる。それでも、登場していきなり「坂口憲二です」と挨拶するなど口調は軽快!三池監督は『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』、『悪の教典』、『喰女-クイメ-』に続き、今回で4度目のコラボとなる伊藤さんについて「不思議な存在」と語り「演技派ではない!」とバッサリ! その上で「でもほかにいない! 生で見るとわかると思うけど、こんな感じの人、街でも会わないしクラスにもいない。不思議で魅力的な存在」と唯一無二の圧倒的な存在感に称賛を送る。伊藤さんは昨秋、第一子となる男児が誕生しパパとなったが「生まれて4か月…ずっと一緒にいました。お風呂に入れたり、オムツを替えたり…イクメンでもないけど楽しいです」とニッコリ。観客から子供の名前を聞かれると「五郎丸(笑)!」とユーモアたっぷりに語り、「犬に“ねこ”と付けた男ですから」と笑う。三池監督に「父親になることはイメージしてたか?」と問われると「家庭を作る勇気がなかった」と明かしたが、いざ結婚し、子供が生まれると「子育てが楽しい。(仕事で)役をもらって、例えば侍役をやると馬に乗ったり、刀だったりの技術を磨くことはできるけど、子育てはなかなかできないので」と自身にとってかけがえのない経験となっていると語った。三池監督は伊藤さんの性格を「冷静で繊細」と分析するが、伊藤さんはその原因を「病気をしたせいかな?」と語る。腎臓を悪くし、小学校は半分も通えず、子供ながらに塩分の摂取を制限されたり、お菓子を食べることもできなかったというが「『元気になったらこういうことをしたい』とか思っていて、(病気が治った)中学から一気にハジけました。いろんなことができるこの仕事が向いていると思います」と満足そうにうなずく。現在の事務所に所属するようになったのは、焼肉屋で並んでいた時に事務所の人間にスカウトされたことがきっかけ。それ以前にも「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」で準グランプリを獲得し、芸能活動はしていたが「最初の事務所を3か月くらいでやめて、その次は個人事務所に1年半くらいいたんですが、仕事してなくても給料がもらえるのがイヤでやめて、3年くらい解体工事のバイトをしたり、スノボにハマって山にこもっていた」という。焼肉屋で声をかけられ、事務所を訪問すると約束するも、実際に足を運んだのはかなり後になってからだったが、突然、映画『デボラがライバル』のオーディションを受けることに…。何も知らされず、セリフさえ覚えずに行き、棒読みでセリフを読んだところ、伊藤さんだけが残され、松浦雅子監督に泣いて説教されたそう。それでも同作に出演し、再デビュー。「事務所とは5年契約でした。普通は1年契約なのに…。でも、ダマされてよかった(笑)」と自らが歩んできた奇妙な運命についてしみじみと漏らしていた。『テラフォーマーズ』は4月29日(祝・金)より公開。
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