1996年に全米を震撼させた、財閥御曹司による金メダリスト射殺事件を映画化した『フォックスキャッチャー』。アカデミー賞前哨戦といわれる、第72回ゴールデン・グローブ賞で「作品賞」、ドラマ部門「主演男優賞」にスティーヴ・カレル、「助演男優賞」にマーク・ラファロがノミネートされている本作から、1月12日(日本時間)の授賞式を目前に、日本版予告編が解禁となった。五輪の金メダリストでありながら、経済的に苦しい生活を送っているレスリング選手マーク(チャニング・テイタム)。ある日、デュポン財閥の御曹司ジョン・デュポン(スティーヴ・カレル)から、次のソウル五輪金メダルを目標としたレスリングチーム“フォックスキャッチャー”結成プロジェクトに誘われる。トレーニングに専念できるうえに、同じく金メダリストの兄デイヴ(マーク・ラファロ)の陰から抜け出したいマークは、その話に飛びついた。名声と孤独の狭間で、お互いの欠乏感を埋めるかのようにつながるふたりだったが、デュポンの移り気な性格と不健全なライフスタイルが、徐々に風向きを変えていく。やがて、デイヴもチームに加わったことで、誰もが予測できない結末へと向かっていく――。『40歳の童貞男』や『リトル・ミス・サンシャイン』など、コメディ俳優のイメージが強かったスティーヴが、心に闇を抱えた大富豪を怪演。これまでで最もダークなキャラクターに挑戦し、もはやスティーヴとは思えない狂気迫る演技を披露している。スティーヴはデュポンを演じることについて、「挑戦であると同時に、少し怖くもあった。でも怖いと感じることは、挑戦すべき事柄だと考えるようにしてる。経験から多くを学べるからね。そういうものには、大きなリスクが伴うものさ」と語る。そして今回、その大きなチャレンジが実を結び、見事、スティーヴ“初”となるゴールデン・グローブ賞「主演男優賞」にノミネート。ノミネーションが発表となった日には、「今晩はピザを注文するかも。それが僕らのパーティーさ」と、いつものカレルらしくお茶目なコメントをしたが、今回公開された予告編を見ると、“本当にそんなことをいう人物なのか!?”と思ってしまうほど。果たして、スティーヴは受賞なるか。まずはこの予告編から彼の怪演っぷりを確かめてみて。『フォックスキャッチャー』は2月14日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。