兄弟で芸能界で活動している杉浦太陽と杉浦タカオが9月25日(木)に行なわれた、過酷な現実を生きる兄弟の姿を描いた映画『ファーナス/訣別の朝』のトークイベントに揃って出席し、兄弟の絆やいまだから言える秘話を語った。レオナルド・ディカプリオが製作、監督は『クレイジー・ハート』のスコット・クーパー、主演をクリスチャン・ベイルが務める本作。田舎町で静かに暮らすも、ひょんなことから運命が転落していくラッセル。特にイラク帰りの弟には迷惑ばかりかけられるが、それでも彼を見捨てることが出来ず、ラッセルはさらに深い闇の世界へと足を踏み入れていくことに…。普段から仲が良くてしょっちゅう顔を合わせており、仕事でも兄弟ユニットでの活動や共演経験もある2人だが、こうしてトークイベントに揃って出席するというのは珍しいようで、少し居心地が悪そうに「プライベートをのぞかれてるような気持ち」(太陽さん)と語る。映画については共に絶賛するも、やはり太陽さんはクリスチャン・ベイルが演じた兄のラッセル、タカオさんはケイシー・アフレック演じる弟のロドニーの気持ちがよく分かるよう。太陽さんの「兄弟だから分かることがあるよね?」という言葉にタカオさんは「あるね」としみじみと語りうなずく。血の繋がった兄弟でありながらも、2歳差という年の近さもあって2人は「一番の親友のような」関係性。仕事では太陽さんが、デビューしたばかりの弟のために「家で『台本読んでみろ』と言ったり」(太陽さん)アドバイスを送ることも多かったそうで「いまでも芝居とかは必ず見に来てくれて、『ここがよかった』とかいろいろ言ってくれる」(タカオさん)貴重な存在だという。また、太陽さんは、自身が「ウルトラマンコスモス」で主演を務めた後に、タカオさんにも「ウルトラマン」の出演依頼があったものの、当時、音楽活動に打ち込んでいたタカオさんがオファーを断ってしまったというエピソードを告白。「せっかく兄弟でウルトラマンになれたのに…。どういうこと? と思った」と明かす。タカオさんはその翌年から俳優活動を開始し『仮面ライダー剣 MISSING ACE』で仮面ライダーを演じたが、太陽さんは「結果的に、兄弟でヒーローを演じられてよかった」と嬉しそうに語る。また、タカオさんが太陽さんの妻の辻希美の展開するブランドのメンズモデルを無償で務めるなど、兄のために一肌脱ぐことも。年下の義姉である辻さんをタカオさんは「のんちゃん」と呼んでいることを明かし、家族ぐるみでの仲の良さをうかがわせた。改めてこの場で普段、言えない思いを尋ねると、太陽さんは「自分の分身のような存在でもある。弟がいなかったらいまの僕はない。生まれてきてくれてありがとう」、タカオさんも「いまの自分がいるのは兄貴のおかげ。(抱いている思いは)全部、感謝やなと思います」と互いへの感謝の思いを口にした。ケンカをすることはめったにないそうで、社会人になってから一度、胸ぐらを掴み合う事態にまでなったそうだが、共に芸能人ということで顔を殴るわけにもいかず、「結局、溜まっていたことを全部言った」(太陽さん)、「家に帰って玄関に座り込んで、朝までずっとしゃべってた」(タカオさん)と青春映画の1ページのような情景を明かしてくれた。『ファーナス/訣別の朝』は9月27日(土)より全国にて公開。