市川海老蔵が8月23日(土)、主演映画『喰女-クイメ-』の初日舞台挨拶終了後に、ここ数日で世界各地で広がっている難病の「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」の認知向上や寄付促進をサポートするための「アイスバケツチャレンジ」に挑み、氷水をかぶった。「アイスバケツチャレンジ」はアメリカでFacebookやTwitterなどのソーシャルメディアを通じて有名企業経営者や俳優、スポーツ選手などのセレブの間で広がりを見せているチャリティ活動。指名を受けた人物が、原則24時間以内に氷水の入ったバケツをかぶり、10ドルを寄付し、次にチャレンジする人物を指名するか、拒否する場合は100ドルをALS支援団体に寄付するというもの。ビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグ、スティーヴン・スピルバーグ監督などがアメリカで行ったほか、日本人の間でもメジャーリーガーの田中将大、サッカー選手の香川真司、三浦知良、歌手の浜崎あゆみなど多くの人々が賛同し、参加している。海老蔵さんは、大人気ゆるキャラの“くまモン”から指名を受ける形で、急遽、主演映画『喰女-クイメ-』の初日舞台挨拶後に劇場ロビーでチャレンジすることになった。舞台挨拶時に着用していたジャケットは脱いだものの、ネクタイにベストの正装のまま登場。周囲に集まった観客からは「成田屋!」と掛け声が飛んだ。ビニールシートの上に置かれた家庭用のプールの中で、自らバケツに入った氷水をかぶると、大きな拍手と歓声が沸き起こった。海老蔵さんは、濡れた体のまま報道陣の取材に応じ、子どもたちがファンだというくまモンからの指名を受け、今回のチャレンジを「引き受けました」と語る。ALSに関しては「私も知らなかった」とこの活動を通じて詳細を知ったと明かした。本来、チャレンジ後には次に挑戦する人物を指名することができるが「(こうしたチャリティ活動が)ネガティブに捉えられることもあるので、あえて指名はせず、これを見た方がALSに対して寄付するという方向に結び付けばと思っております」と語った。ALSは筋肉の委縮と筋力の低下をきたし、体を動かすことができなくなる神経変性疾患で、最終的には呼吸筋の麻痺を引き起こし死に至る難病。極めて進行が速く、発症した人の約半数が3年から5年で亡くなる上、現時点で有効な治療法が確立されていない。かつてのメジャーリーグの大スターであるルー・ゲーリッグが罹患したことから「ルー・ゲーリッグ病」とも呼ばれる。すでに支援団体・日本ALS協会の元には8月18日~21日の4日間で、250人から200万円の寄付が寄せられており、アメリカでは既に4,180万ドル(約43億円)以上集まったと発表されている。『喰女-クイメ-』は全国にて公開中。