鈴木亮平、窪塚洋介、佐藤隆太、染谷将太ら豪華俳優たちを迎え、90年代のストリートカルチャーを牽引した井上三太による伝説的コミックを、園子温監督が実写映画化した『TOKYO TRIBE』。このほど、今年で39回目を数える北米最大の映画の祭典・トロント国際映画祭「ミッドナイト・マッドネス部門」のオープニング作品として出品されることが決定した。世界初のバトル・ラップ・ミュージカルという新たなジャンルで描かれる本作。若者たちが様々な“トライブ(族)”を形成し、街を暴力で支配しながらお互いの縄張りを奪い合う、近未来のトーキョー。メラがトップに君臨する「ブクロWU-RONZ」、海が所属する「ムサシノSARU」、さらに「シブヤSARU」、「シンジュクHANDS」といったトライブたちは、いまにも暴発寸前! やがて、トーキョー中を巻き込んだ、想像を絶する一大抗争が勃発する…。トロント国際映画祭は、“ノン・コンペティション”の映画祭で「映画祭のなかの映画祭」と呼ばれ、受賞作品は「観客賞(ピープルズ・チョイス・アワード)」という、映画祭に参加し上映作品を鑑賞した観客の投票によって決まる、観客主義の映画祭。園監督は、2012年に監督作『希望の国』にてトロント国際映画祭の併設賞のひとつ「NETPAC賞(最優秀アジア映画賞)」を受賞し、2013年の『地獄でなぜ悪い』が同部門で「観客賞」を受賞。今年、『TOKYO TRIBE』で受賞を果たせば、3年連続の受賞という快挙に期待がかかる。今回のは発表を受けて、園監督からは「熱狂的な映画ファンが集まる部門のオープニングで上映されるのは純粋に嬉しいです。この作品は、エンターテイメントに徹しました。この間、この作品にも出演している俳優の北村昭博君(代表作『ムカデ人間』など)から、L.A.のバーで、黒人のヒップホッパーたちが『日本でラップミュージカル映画が作られたらしい。日本に先を越されたなんて悔しい』と話していたと聞きました。トロントには海外から参加する人も多いので、どんな反応がかえってくるのか非常に楽しみです」とのコメントが寄せられている。映画祭本番には、園監督自身がトロントへと渡り参加する予定だ。『TOKYO TRIBE』は8月30日(土)新宿バルト9ほか全国にて公開。第39回トロント国際映画祭は、9月4日(現地時間)に開幕。