仕事や子育てに追われているからこそ"ひと息つける自分の時間"を大切にしたい。そんな現代の"グレーテル"のために、毎回スイーツの不思議な物語をお届けしている『グレーテルのかまど』(NHK Eテレ)。ナビゲーターは瀬戸康史。6月20日(金)は「南極観測隊のソフトクリーム」を放送する。1957年より始まった日本の南極地域観測隊派遣。零下45にも達する極限の状況下で、科学的調査を行っている隊員たちに愛され続けているスイーツが“ソフトクリーム”である。南極は、湿度が25%程度で、脱水状態になりやすいが、水分・カルシウム補給という面でソフトクリームは過酷な状況下で活動する隊員たちの肉体面を支える役割を担っていたのだ。基地内は狭く、薄暗い。特に太陽の出ない冬の時期は重苦しい空気が流れるが、南極のソフトクリームはそんな閉塞感を払拭させ、隊員たちの心を癒やすスイーツでもあった。観測隊のソフトクリームはフルーツを散りばめたものや、時にはなんと“カレー味”などのアレンジが加えられ、長い観測生活にアクセントを与え、仲間たちを楽しませたという。南極という過酷な地で隊員たちにとって、ソフトクリームが単なるおやつにとどまらず、いかに大切な食べ物であるのかを、隊員たちの証言をつづりながら伝えていく。■『グレーテルのかまど』毎週金曜 21:30~21:54(NHK Eテレ)【ナビゲーター:15代ヘンゼル役】瀬戸康史【ナレーション:かまどの声】キムラ緑子