映画『春を背負って』が6月14日(土)に公開を迎え、主演の松山ケンイチを始め、蒼井優、豊川悦司、檀ふみ、新井浩文らが都内で行なわれた舞台挨拶に登壇。木村大作監督が公開を迎えた感慨からか思わず、声を詰まらせる一幕もあった。名キャメラマンとして数々の作品に携わり、『剱岳 点の記』で監督デビューを果たした木村監督の2作目の長編。父の死をきっかけに、父が営んでいた山小屋を継ぐことを決めた青年が周囲の助けを受けながら、山によって成長させられていくさまを大自然を背景に描き出す。松山さんは、初日を迎え「緊張のあまり、腹を下しました(笑)」と告白。「お客さんにどう観てもらえるのか? 自分にとっても挑戦の気持ちでやっていた作品で、新しい自分が出ていると思うので、お客さんの目にどう映るのか? という気持ちでした」と語る。蒼井さんも「普段はあまり緊張しないのに、いまはすごく緊張しています。ここ数日、この作品がどうみなさんに届くのか? と不安でした」と語り、映画を見終えた観客の表情と温かい拍手にホッとした表情を見せる。そんな若い2人を見やりつつ、檀さんは「一番緊張しているのはこちらです」と監督を指してニヤリ。「みなさんは先があるけど、こちら(=監督)はそんなに先がないので、大ヒットさせて次に繋げたい。どうかみなさん、敬老の精神をもってご協力をお願いします」と外見に似合わぬ“毒舌”まじりの挨拶で会場は笑いに包まれた。その檀さんの言葉に「その通りです!」と笑顔でうなずいていた木村監督だったが、いざ自分の挨拶の順番になると「これまで47都道府県の試写会を自家用車で回ってまいりましたが、試写会はあくまで試写会。今日は、僕にとっては…」と語りながら、込み上げてくる思いを抑えきれず、思わず声を詰まらせ「今日は…本当にありがとうございました」と客席に向かって深く一礼した。怒鳴り声がトレードマークの木村監督の涙声に、キャスト陣も驚いた様子だったが、蒼井さんは「この方に付いてきてよかったなという思いです」とニッコリ。豊川さんは「僕も長く映画の仕事をやらせていただいてますが、監督といると自分はそこまで映画を愛しているのか? と自問自答してしまった」と語る。松山さんは「悔しいですが、感動します。真っ直ぐ映画や人と向き合ってきたからこそ、出てくるものだと思います。心が震えました」と感激を口にした。意外な一面を見せた監督だったが、それも束の間、改めて客席を見やり「気になってるのはそこに2つ、あそこに4つ空いてる席が…」と冗談を飛ばし、さらに「前の作品のときよりも若い人が多いのも嬉しい」と顔をほころばせる。また山に登りたいか? という問いかけには、いつもの怒鳴り声のような大音声で「(映画が)コケたらもう2度と行かない!」と語るなど、随所に“大作節”を炸裂させ会場を大いに沸かせていた。『春を背負って』は全国にて公開中。
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