急いでメイン会場のパレに行き、ぐちゃぐちゃカオス状態の列に並んでみる。16時から、ジャン=リュック・ゴダール監督新作『Goodbye to Language (仏題はAdieu au langage) 』の、唯一の公式上映があるのだ!
2001年の『愛の世紀』以来だから、『Goodbye to Language 』はゴダールの13年ぶりのカンヌコンペ作品となるわけですね。ラインアップ発表の会見時に、ディレクターのティエリー・フレモー氏は「ゴダールは来ると言っていますよ」とニヤリと笑いながら発言していたけれども、誰もまともに信じていなかったのではないかな。僕も、どうせ来ないよ、と思っていたら、やっぱり来なかった。ハハ。
22時半からの上映で、「ある視点」部門の『Snow in Paradise』というイギリス映画。裏社会で幅をきかせる叔父の下で働く青年の苦悩を描くドラマで、中身に新鮮味がさほどあるわけではないけれど、主演の俳優になかなか魅力があって見せる。次代のスター候補として、Frederick Schmidt という名前は覚えておいた方がいいかもしれない。