2004年、是枝裕和監督作『誰も知らない』で鮮烈な映画デビューを果たした柳楽優弥。同作は第57回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、柳楽さんは史上最年少(当時14歳)で「男優賞」を受賞し、世界中から注目を集めた。その受賞から今年で10年――さまざまな紆余曲折と年月を経て凄みを増した彼が、現在、舞台公演中の『金閣寺』、今週末12日公開となる『クローズ EXPLODE』、5月16日公開『闇金ウシジマくん Part2』と話題の3作に立て続けに出演する。原作・三島由紀夫×演出・宮本亜門で贈る公演中の舞台『金閣寺』で柳楽さんは、生来の吃音から疎外感に悩まされ育った主人公・溝口という難しい役柄を演じている。気合十分で挑んだ彼の姿は、早くもネット上では「圧巻」「ヤバいという他ない」「よく演劇の神様が、降りてきた…とか言うけど、普段のしゃべりからの切り替わりがスゴイ」と話題に。また、『クローズEXPLODE』では、腕力自慢で多くの男たちを率いる最大派閥のリーダー、鈴蘭トップに最も近い強羅徹を演じ、鋭い眼光と独特のオーラを放つ姿には、「柳楽優弥ってこんなだったっけ?と思うくらいwild」「柳楽優弥の顔だけ訳わかんないくらいキレッキレで、この人ちょっと狂ってるんだろうなって思った(超褒めてる)」と、いち早く映画を観た観客たちも驚きを隠せない様子だ。さらに、注目すべきは5月16日に公開される『闇金ウシジマくん Part2』。本作は、債務者を徹底的に追い込むヤミ金「カウカウ・ファイナンス」を舞台に、金と欲望にまみれた人間の壮絶なるバトルが繰り広げられるが、柳楽さんは産業廃棄物処理現場で働く日雇い労働者・蝦沼を演じた。たまたま道で会った彩香(門脇麦)に一目惚れし、陰湿なストーキングを行うのだが、そのリアルな演技に「最強の気持ち悪さで最高」という声も挙がったほど。そんな柳楽さん扮する蝦沼と、山田孝之扮する主人公「カウカウ・ファイナンス」社長のウシジマとの絡みにも注目だ。一時期は役者業を離れた彼が、いま、再び世間から注目されているのは、3役ともまるで違ったキャラクターを徹底的な役作りによって演じ分け、その確かな演技力を見せつけたからだろう。柳楽さんの成長を見比べてみてはいかがだろうか。『闇金ウシジマくん Part2』は5月16日(金)よりTOHOシネマズ六本木ヒルズ、新宿バルト9ほか全国にて公開。