映画『大統領の執事の涙』の公開を前に2月13日(木)、元インドネシア大統領夫人のデヴィ夫人と曽祖父がドミニカ共和国大統領だったユージがトークイベントを行なった。ホワイトハウスで7人の大統領に仕えた黒人執事の人生を描く本作。ケネディ大統領暗殺やKKK、ベトナム戦争、公民権運動の高まりなど、彼の視点を通じてアメリカの歴史が描き出されていく。大統領夫人の時代の執事の思い出をデヴィ夫人に尋ねると「大統領官邸に執事長がいて全てを仕切っていましたね」と明かす。「大統領には全てにおいて“係の者”がついてるんですが、執事長が彼らを取りまとめていて、すごい権力で、彼なしでは官邸が停止するほどでした」と述懐する。一方、ユージさんの大統領だった曽祖父は彼が生まれる前に亡くなっており、直接話す機会はなかったというが、ユージの祖父が駐日ドミニカ大使として日本にいた頃の両親のエピソードを披露。当時、ユージさんの父は大学生だったが、常に運転手がそばにいたそうで「お母さんは『デートのときは困った』と言ってました。大学生同士なので手をつないだり、チューをしたくてもいつも運転手さんに見られてる(笑)。でも信頼できる方で、こっそりお父さんの好きなものを聞いたりしたそうです」と明かした。映画についてはデヴィ夫人は「感動のあまり立てなかった」と語り「アメリカの奴隷制度のことや知らなかったことが多く、『こんなことがあったのか』と手にとるように分かりました」と絶賛する。ユージさんも「ぜひ学校で見せてほしいし、僕の同世代にもこういうことを知らない人は多いのでぜひ見てほしい」と訴えていた。最近、デヴィ夫人はTV番組での女性への平手打ち事件や都知事選における応援呼びかけによる公選法違反の疑いなど様々な話題をメディアに提供しており、この日も多くの報道陣が詰めかけたが「メディアのみなさんは変なことばかり取り上げて、私のボランティアの活動など良いことに関しては全く取り上げない!」とおかんむりの様子。公選法違反についての警視庁からの警告については「SNSなどに書くのが解禁され、ブログなどに書いてもいいのかと思った。メルマガもいいかと思ったんですが(違反になると)教えていただきました。私、外国人ですので」と語る。さらに「最近、私に顔を出して『平手打ちしてください』と言う方が多くて困っちゃう!」と平手打ち事件の思わぬ反響に苦笑を浮かべていた。『大統領の執事の涙』は2月15日(土)より公開。