2日に急逝したフィリップ・シーモア・ホフマンの葬儀が7日(現地時間)、ニューヨークの聖イグナチウス・ロヨラ教会で行われ、故人と親交のあった多くの俳優、映画・舞台関係者が参列した。メリル・ストリープ、ケイト・ブランシェット、エイミー・アダムス、ジョン・C・ライリー、イーサン・ホーク、マリサ・トメイ、ミシェル・ウィリアムズ、ジェイク・ギレンホール、ジュリアン・ムーア、アンナ・パキン、ヴァネッサ・レッドグレイヴ、サム・ロックウェル、ジャスティン・セローといった同業者たち、『ハードエイト』から『ザ・マスター』まで5作品で組んだポール・トーマス・アンダーソン監督、ジョエル・コーエン監督、スパイク・リー監督らを始め400人が参列した。告別のミサを執り行ったイエズス会のジェームズ・マーティン司祭は、フィリップが『ダウト~あるカトリック学校で~』(08)で神父を演じた際、役作りに協力したことがある。神父は「People.com」の取材でフィリップについて「彼は地に足の着いた、愛すべき人でした」と語り、「彼から“謙遜”ということを学びました。決して自分から『僕が主演です』とか『僕は『カポーティ』に主演したんです』などと言いませんでした。私は後に新聞記事などを読んで知ったくらいです」と謙虚な人柄に言及、さらに「彼が演じるのを見ていると、天賦の才能という言葉の本当の意味が分かります。彼はそのために生まれてきたのです」と惜しみない賛辞を送った。フィリップは、自宅で腕に注射器の針が刺さった状態で亡くなっているのを発見され、死因はヘロインの過剰摂取と見られている。昨年、リハビリ施設に入所したが、ドラッグ依存との闘いは深刻化していたようで、パートナーで衣裳デザイナーのミミ・オドネルと子ども3人とは別居状態だった。だが、死の直前まで10歳、7歳、5歳のわが子たちを学校に送迎するなど、決して疎遠ではなかった。涙にくれながら最愛の父を見送る子どもたちと、気丈にふるまうミミの姿は参列者の涙を誘っていた。