「忠臣蔵」をハリウッドで映画化した『47RONIN(フォーティーセブン・ローニン)』で主演を務めるキアヌ・リーヴスが5年ぶり来日。日本人キャストの真田広之、浅野忠信、菊地凜子、柴咲コウ、赤西仁とカール・リンシュ監督も出席し、11月18日(月)に会見が行われた。大石内蔵助らの仇討ちの助太刀に入る男・カイを演じたキアヌは「日本でよく知られた物語を脚色していますが、アウトサイダーが浪人たちと旅を共にするというのは、これまでにない役柄であり、やりがいがありました。監督のカールは敬意を持ってこの作品にオリジナリティを出そうとしており、その試みに参加することは心躍る経験でした」と語る。真田さん演じる内蔵助とは友情とも言える関係を築いていくが、「最初に真田さんに会って話をした時にテーマとして“シンプル&ディープ”という言葉が出てきましたが、その言葉に導かれて、指針として支えられてこの仕事ができたと思います」とふり返る。真田さんはそんなキアヌについて「世界的なビッグスターでありながら、いい意味で普通の人。シャイで謙虚でこの役にピッタリでした。キアヌと(アクションの)トレーニングをするときも、すでに彼は日本語や日本の文化も学び、剣についても練習を積んでいた」と演技、作品についての真摯な姿勢を称賛する。ハリウッド映画初挑戦となった赤西さんは「最初は緊張しましたが、キアヌも監督もやりやすい雰囲気を作ってくれました」と語る。同じく、ハリウッド映画初出演でヒロインを務めた柴咲さんも「初めは緊張しましたが、カールが導いてくれて作品に溶け込めました。みなさん素晴らしく、そして優しくてのびのびと参加できました」と笑顔を見せた。浅野さんは「浅野家の話で、僕は“浅野”で、おばあちゃんからもいつもこの話(=忠臣蔵)を聞いてたのに、吉良の役でした(笑)。僕にしかできない吉良をやらせてもらったと思います」と笑いを誘いながら述懐。吉良に仕える謎の魔性の女を演じた菊地さんも「オリジナルの役ということで楽しみながらやらせてもらいました!」と充実した表情を見せていた。忠義や名誉を重んじる日本独自とも思える「忠臣蔵」のエッセンスをあえて西洋人の手で映画化するという点について、キアヌは「名誉や忠誠、あることに全身全霊を捧げること、敬意といった要素は、生きていく中で必ず誰しもが持っているものであり、普遍的なものだと思います」と世界中で理解し、受け止められると自信を覗かせていた。『47RONIN』は12月6日(金)より全国にて公開。