ディズニーがハリウッド屈指のトップ・プロデューサーであるジェリー・ブラッカイマーとの契約を打ち切ることになった。『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズなどの大ヒット作品を手がけてきたジェリーとディズニーは、来年で現在の提携契約が切れることになっているが、ディズニーはジェリーと結んでいるファースト・ルック契約を更新しないと今回発表した。ディズニーが今夏の目玉として放ったジョニー・デップ主演の超大作『ローン・レンジャー』が興行的に失敗し、ディズニー側が2億ドル(約200億円)の巨額の損失を被ったことが、今回の両者の契約打ち切りに影響していると言われている。ディズニーのアラン・ホーン会長は「ジェリーは映画界の中でも最も尊敬されていて、多才なプロデューサーのひとりです。この20年間、手を取り合って大成功を収めてきました。いまでも彼は我々ディズニーの友人です。将来的にも彼とは一緒に仕事を続けることもありますが、今後はジェリーをハリウッドの伝説にするような作品群がさらに彼から発信されることを期待しています」と声明を発表している。さらにディズニーは、傘下に置いているピクサーやマーベル、さらに最近になって吸収したルーカスフィルムなど自社のプロダクション会社への関与も今後強めることはないと強調した。ディズニーとジェリーの両者はこれまで、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズだけでなく、『ナショナル・トレジャー』などの大ヒットシリーズを数多く手がけてきており、今回提携関係を打ち切ったものの、ジョニーが主役を続投する『パイレーツ・オブ・カリビアン5』とニコラス・ケイジ主演の『ナショナル・トレジャー3』などの新作企画に関しては今後も共に仕事を続けていくようだ。