地表から600km上空に無限に広がる宇宙――生命の活動を一切排除した極限状況化の無重力空間に、突如放り出されてしまった人間に襲いかかる究極の絶望と、その中で生を渇望する強き女性の姿を描き出す『ゼロ・グラビティ』。この度、『アバター』で世界を席巻したジェームズ・キャメロン監督に「完全にノックアウトされたよ」と言わしめた本作の最新映像が初解禁となった。メディカル・エンジニアのライアン・ストーン医師(サンドラ・ブロック)が、ベテラン宇宙飛行士マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)と共に初めてのスペースシャトル任務に臨む。しかし、いつもと変わらぬ、船外でのミッション遂行中、思わぬ惨事が発生。シャトルは大破し、2人は宇宙の暗闇へと投げ出されてしまう…。先日のベネチア国際映画祭のオープニング上映、そしてトロント国際映画祭での特別上映では、極限状況化での人間ドラマを多くの批評家たちがこぞって絶賛。全米評論家サイト「Rotten Tomatoes」でのトップ批評家による評価は、異例の100%を獲得し、その完成度の高さから、早くも海外では2014年の賞レースの最有力候補としてその名が押されているそうだ。その一人が巨匠ジェームズ・キャメロン監督。「衝撃的だった! 完全にノックアウトされたよ。史上最もすぐれた宇宙の映像美で創り上げた、史上最高のスペース・エンターテイメントだ!」と唸る出来栄えだったとか。さらに「興味深いのは人間というものの次元、奥行きだ。アルフォンソとサンドラは一緒に、無重力空間で生き延びるために闘う一人の女性の姿を、まさに一点の継ぎ目なく創り上げている。私が見る限り、(サンドラは)シルク・ドゥ・ソレイユのパフォーマー並みの大変さだったんじゃないかな。あれだけのことをやってのける人間はいないよ。ハリウッドは、この映画で何が達成されたのかを正確に理解するのがとても重要だと思うね」と熱い賛辞を贈っている。そんな絶賛を受ける本作でキュアロン監督が中でもこだわったのは、サンドラが演じたストーン博士の“息遣い”にあったという。「ストーンの息遣いが彼女の感情をどう象徴していくか。あの息遣いは、ストレスと関連する場合もあるが、現実的に酸素の欠乏も示している」と語る通り、観客にまで息苦しさが伝わってくるほどの臨場感あふれる演出にこだわったことを明かした。またサンドラは、「この映画では、それ以前の知識には頼れなかったわ。ストーンのようなキャラクターはいなかったし、この映画のようなセットはなかったし、スタッフの誰ひとりとして、こんな映画に関わったことがなかったから。私たち全員が未知の体験に挑んでいたの」と当時を振り返っている。『ゼロ・グラビティ』は12月13日(金)より全国にて3D/2D同時公開。