7月20日の公開以降、動員580万人突破の爆発的ヒットを飛ばしている宮崎駿監督の最新作『風立ちぬ』。ヴェネチア国際映画祭(開催:8月28日~9月7日)に続き、第38回トロント国際映画祭(開催:9月5日~9月15日)にも出品されることが明らかとなった。トロント国際映画祭は、ベルリン、カンヌに次ぐ北米最大規模の来場者数を誇る映画祭で、ハリウッドでは“オスカーレースの前哨戦”として国際的な注目も集めている映画祭。2003年には北野武監督の『座頭市』が「観客賞」(最高賞)を、昨年は園子温監督の『希望の国』が「NETPAC審査委員賞」を受賞するなど、日本映画の評価は高い。今回『風立ちぬ』が選出されたのは、世界を代表する映画作家の作品を集めた「スペシャル・プレゼンテーション部門」。日本のスタジオジブリ試写室で本作を鑑賞した、トロント国際映画祭の関係者からの熱烈なオファーを受けて、急遽出品となった。これまでトロント国際映画祭には、スタジオジブリが本格的に北米配給の展開をはじめた『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』が出品されており、最近では2011年の『コクリコ坂から』の出品に伴い、宮崎吾朗監督も参加している。トロント国際映画祭のアーティスティック・ディレクターのキャメロン・ベイリー氏は、今回の出品について「『風立ちぬ』は一人のアーティストが全力をかけて作り出した、美しくも力強い映画です。トロントにはいままでの宮崎作品を知るファンが本当にたくさんいます。本作が私同様、観客のみなさんを魅了してくれることでしょう」と期待を込めたコメントを寄せている。是枝裕和監督作『そして父になる』や松本人志監督作『R100』などすでに上映作品が公表されている中での追加発表。今年のトロントは例年以上に注目を集めそうだ。『風立ちぬ』は全国東宝系にて公開中。
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