Today's Quote「演技とは? 声だ。声だ。声がすべてだ」 -トマゾ・サルヴィーニこれはTheater Play(舞台)が演劇の主流だった時代の名優T・サルヴィーニの言葉ですけど、あながち映像でも言えることだと思います。日本で公開されるときには大概記憶から薄れている―これが韓国映画の感想を綴るときのジレンマです。もう一度観に行けば、と言われそうです。確かに。でも絶対にこの映画で覚えているのは。イ・ビョンホンの声。17世紀の王朝時代でもっとも優雅だった王様ともっとも下流にいた道化師。二つの役を演じ分ける彼の喋りかた、歩き方、視線の安定感、重心の位置。機微の変化に観た人は驚くと思いますがいちばんは声。低ければ良いってものじゃないです。響けば良いってものじゃないです。最近では演者としてよりナレーションしているCMを多く見かけるくらいです。この人の声、聞きに行って下さい。良い声の女優、でもう一本▼タン・ウェイ主演『レイトオータム』タン・ウェイが凄いのはどの言語を喋っても声のトーンがぶれないところ。通常、母国語でない言語のとき(慣れない言語のとき)声が2トーンくらい高くなるのです。イ・ビョンホンでもう一本▼『バンジージャンプする』韓流俳優に興味は無いですがイ・ビョンホンさんの演技は本当に好きです。目が雄弁な俳優。子犬のように甘えたかと思えば流し目で女を誘える人。ハリウッドデビュー作の『G.Iジョー』の続編『G.I.ジョー バック2リベンジ』がもうすぐ公開されます『王になった男』2012年監督: チュ・チャンミン出演:イ・ビョンホン、ハン・ヒョジュほか六本木シネマートで公開中。公式サイト:http://becameking.jp/