40年前、はるか中国から東京・上野動物園にランランとカンカンがやってきて以来、動物園の人気者として愛されてきたパンダ。そんなパンダの知られざる生態と子育てのドラマを追ったドキュメンタリー『51(ウーイー) 世界で一番小さく生まれたパンダ』が2月11日(土)より公開となる。これに先駆けて、シネマカフェでは親子限定の試写会を開催。本作を通して、パンダに抱いていたイメージは変化する? 親子から寄せられた感想の一部をご紹介。2006年、多くのパンダを世界各国に送り出していることでも知られる中国・成都パンダ繁殖研究基地で誕生した、体重わずか51グラム(通常の3分の1の体重)の超未熟児・ウーイー。小さな命を必死に繋ごうとする飼育員たちの姿を始め、ここで誕生した子パンダたちの成長、そして母親パンダたちの苦悩に満ちた子育てに密着していく——。試写会に集まったのは、平均年齢7.1歳の子供たちとその親たち。「パンダを生で見たことがあるか?」という質問には親子そろってほぼ全員が「ある」と答える様子からも、やはり日本人のパンダ好きがうかがえる。そのイメージを聞いてみると、大人も子供も「穏やかで、愛くるしい」、「大きくて丸々していてかわいい」という声が圧倒的だった。そんな中、本作を鑑賞してみていままで知らなかったパンダの世界に驚きをもった人も少なくなかったようで、「双子の2頭目の放棄は自然とはいえ、厳しい。赤ちゃんを潰してしまうことがあるとも聞いたことがあるので、どのような育児をするかと思っていたが、不器用なりにきちんとお母さんをするのだなと思いました」(40代・男性)、「パンダを成長させるためには大変な苦労があることを知った」(40代・女性)、「次の子供を生むために、幼い子供と引き離されるところ、赤ちゃんをたくさん産まなければならない使命に切なさを感じました」(30代・女性)、「子供の成長を我が子のように感じ、涙が出ました」(30代・女性)と、苦難の多い母親パンダの子育てに共感し、切ない思いが込み上げてきた親のコメントが多数寄せられた。一方、子供の視点から本作を観ると、「生まれたてのパンダがあんなに小さいことを初めて知りました」(10歳・男児)、「だんだん大きくなっていくウーイーの成長に感動しました」(9歳・女児)と生まれてくる子パンダたちに興味を引かれたようで、「兄弟ゲンカがおもしろかった」(5歳・男児)など、初めて見る子パンダが大人へと成長していく過程に興味津々。大きくてかわいいパンダとはまた異なる、小さな愛らしい姿にすっかり心を奪われた様子だった。また、先述のように親視点では、我が子をうまく育てられない母親パンダの苦しみや、それを乗り越えた後に訪れる悦びに心動かされた人が多かったようだが、その最大の理由は「人間と同じだから」。多くの女性読者が自分自身の子育てと重ね合わせた様子で、「人間と一緒で、(育児が)上手なパンダもいれば下手なパンダもいると思った」(40代・女性)と、パンダと一口に言えど、想像妊娠や育児放棄、はたまた代理母などそれぞれで全く異なる子育ての事情や悩みに母親からの共感の声が集まった。そして、鑑賞後に本作への点数をつけてもらったところ、親子共に平均81点以上という高得点が集まった。かわいいだけではない、大人から子供まで様々な視点で新たな発見がある、愛情と苦悩と喜びに満ちた物語に、あなたは何を感じる?『51(ウーイー) 世界で一番小さく生まれたパンダ』は2月11日(土・祝)よりユナイテッド・シネマ、新宿武蔵野館ほかにて公開。