人はなぜ恋をするのか──という素朴な、しかしながら深い問いに若き役者たちはこう答えた。「自分1人では決して満たされないことだらけだからでしょうね。でも、理屈でするものじゃない」(高良健吾)、「自分が必要としている人に出会って好きになっちゃうこと、自分ではどうすることもできないことですよね」(鈴木杏)。迷うことなく答える2人。その言葉の裏には、男と女、互いの恋愛観を完全に理解することなんてできない、けれど愛するがゆえのさまざまな感情は知っている、そんな意味合いを含んでいるような…。彼らが自らの感情をありのまま伝えることができるのは、新作映画『軽蔑』で愛の本質を突きつけられ、それぞれの役を通して愛を体現したからなのかもしれない。『ヴァイブレータ』、『余命1ヶ月の花嫁』、『雷桜』など、恋愛映画の名手として知られる廣木隆一監督のもと、高良健吾と鈴木杏がつかみ取った“愛の本質”とはどんなものだったのだろうか。
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