「“当たり役”そういう捉えられ方があっても自分の中身が急成長するわけじゃない。じっくりゆっくりやるしかないです」──2007年のNHKドラマ「ハゲタカ」の主演に抜擢され、以後、映画版『ハゲタカ』('09)、『笑う警官』('09)、『ゴールデンスランバー』('10)といった骨太な社会派作品が立て続き、かと思えば『スイートリトルライズ』('10)のような恋愛ものもこなし、現在はNHK大河ドラマ「龍馬伝」のキーパーソン・武市半平太を演じている。ここ数年で俳優・大森南朋の名前が大きく羽ばたいたのは明らかだが、「じっくりゆっくり」という言葉が物語るように、彼がこれまでに出演してきた映画は70本以上、ドラマも合わせると100本以上、その積み重ねの結果がいまの大森南朋を創り上げている。そこで、大森南朋の名前を羽ばたかせるきっかけとなった主演作『ハゲタカ』について、改めてふり返ってもらった。
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