ベルギーで10人に1人が観たという大ヒット作で、情事のための部屋として5人の男たちが共有することになったあるビルの1室で起きた殺人事件から浮かび上がる驚愕の真実、人間模様を描いた『ロフト.』。本作で、男たちを翻弄する謎多き女・アンを演じた、ベルギーを代表する名女優、ヴェルル・バーテンスが来日、11月19日(金)に舞台挨拶に登壇した。グリーンのワンピース姿で登場したヴェルルは「こんばんは、みなさん」と日本語で挨拶。「日本に来られてすごくハッピーです。まだ街並みをあまり見ていないのですが、すごく気に入っています」と笑顔を見せた。「いままで読んだ中で、最も素晴らしい脚本だった」という本作の撮影について、ヴェルルはあるエピソードを披露。「ある男優さんとのベッドシーンがあるのですが、立ち上がるときに不自然になるからシーツでカバーしないでほしいと言われたんですね。そのとき、私自身よりも、共演の男優さんの方がナーバスになっていて、私の体を隠そう隠そうとしてくれて(笑)。そのシーンはこのへんかな? と思って観ていただきたいです」と呼びかけた。先述したようにベルギーで大ヒットを遂げた本作だが当のヴェルルは「この映画が公開された頃、妊娠中で臨月だったんです。実は、映画が公開した8日後に出産したので、それどころではなく、脚はムクむし、体は疲れてるしで、お客さんに生の声を聞くどころではありませんでした(笑)。(お子さんは)祖母に預けてきて、家にいます。祖母がしっかり面倒を見てくれているので大丈夫だと思います」と語り、会場は温かい拍手に包まれた。『ロフト.』はシネマ・アンジェリカほか全国にて公開中。