僕は基本的に吹き替え映画が嫌いである…というか嫌いだった。できれば演じた人の生の声を聞きたいという願望がどこかにあったのだ。しかし、その吹き替えが、このところ好きになってきている。海外の映画館に足を運ぶことが多くなったことが大きな原因だと思う。イタリアでブラッド・ピッドが「チャオ!」と言って登場したり、ロシアでマイク・マイヤーズが「スパシーバ!」などと言っているのは、それだけで楽しい気持ちにさせてくれる。先日もタイ滞在中、邦画『フラガール』のタイ語吹き替えをテレビで観た。松雪泰子が「サワディカ〜」と言い、豊川悦司が「コップンカ」と言っていた。