輝かしい青春の日々の夢を胸に、コンテスト出場を目指すオジサンバンドの奮闘を描いた『僕らのワンダフルデイズ』。10月21日(水)、本作の完成披露試写会が行われ、主演の竹中直人を中心に、宅麻伸、斉藤暁、稲垣潤一、段田安則による中年バンド「シーラカンズ」が集結! さらに、本作の音楽アドバイザーを務めた奥田民生、共演の浅田美代子、星田良子も登壇し、サプライズでライヴパフォーマンスを披露した。バンド全盛の時代を知る、中高年の夫婦を集めての試写会。竹中さんと登場した奥田さんの手にはしっかりとギターが。「ピンキーとキラーズのコンこと、今陽子です!」とはしゃぐ竹中さんに「コン、いくよ」との合図でさっそく演奏を始め、フォーク調のリズムに乗せて竹中さんは美声を響かせ、奥田さん書き下ろしの劇中歌「僕らの旅」を歌った。さらに他のメンバーが登場し、一同による合唱に観客は手拍子を送り、会場が一体に。竹中さんが大ファンだという加山雄三を意識して作曲したという奥田さんだが、「とりあえず海を出しとけと(笑)。普段はあんまりやる気が出ないんですけど、失敗したら怒られるような現場を作っていただいて、ありがとうございます。頑張りました(笑)」と低血圧ぎみに曲作りの感想を語り、会場を沸かせた。全員50代の「シーラカンズ」の面々は劇中そのままの仲良しぶりで、小学生のようにお互いをいじり合う始末…。竹中さんに髪型を崩されたり顔を隠されたりと絡まれまくりの段田さんは、「リハーサルで一度だけ奥田さんの後ろで(ベースを)弾いたのですが、あんなに幸せなことはなかったですな。でも、撮影では竹中直人の後ろで…」と竹中さんへのあてつけのように本番でのテンションの低下を告白。自称“おじさん真っ最中”の宅間さんはギター初挑戦で練習に半年かけたが、「もうやりたくありません。(指は固くなったが)いまはふにゃふにゃです」と断言。斉藤さんも初のキーボード演奏に「事務所の社長に『仕事ないんだから…』と睨まれ、軽い気持ちでやっちゃったが、大変なことに。キーボードを横に置いて寝て、朝から練習してました」と苦労を滲ませた。一方、ひとり落ち着き払った稲垣さんは音楽のプロだが、映画出演は22年ぶり。「素晴らしいみなさんと共演できて今後の財産になった」としみじみとふり返った。男性陣の息の合った掛け合いを横目に、浅田さんは「最近の現場は年下の方ばかりでしたが(笑)、このメンツは年齢層がすごく高いので安心して出来ました」と楽しそうに語った。最後に、撮影の日々を「夢を見てるような時間でした」とふり返る竹中さんだったが、ここでも宅間さんから「うそだろ」と邪魔が入るや、各々が「本当は嫌いだったんだから!」、「NGばっか出しやがって」などと茶番のようなケンカを始め、会場は笑いに満たされた。『僕らのワンダフルデイズ』は11月7日(土)より角川シネマ新宿ほか全国にて公開。