“うそつき”岡田准一、麻生久美子とのラブストーリーに「フィット！」

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2009.3.11 Wed 0:05

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進むべき道を模索しているカメラマンの聡とフラワーデザイナーを目指して花屋でアルバイトを続ける七緒。人生の岐路に立つ30歳の2人を結び付けたのは、アパートの壁越しに聞こえてくる何気ない音だった——。絶大な人気を誇る岡田准一と麻生久美子の2人を主演に迎えて贈る大人のための恋のススメ『おと・な・り』。5月16日（土）に公開を迎える本作の完成記者会見が3月9日（月）に行われ、岡田さんと麻生さんに加え、岡田義徳、谷村美月、池内博之とメガホンを握る熊澤尚人が出席した。

「自分でもあまり恋愛ものの映画は観ないですし、これまでラブストーリーへの出演は避けてきた」と言う岡田（准一）さん。今回、あえて出演を決めた心境を「フィットした」という言葉で表現。「ラブストーリーとは言っても少し変わった作品です。現場では、麻生さんやスタッフのみなさんが、僕が何をしても大丈夫なように準備、フォローしてくださいました。（ラブストーリーならではの）普段なら言えないようなセリフもなく、美術や小物にもうそをうそに見せない工夫があってやりやすいように演じることが出来ました」とふり返った。

麻生さんに岡田さんの印象を聞いてみると「よくうそをつく方で…小さなうそにだまされてしまい、うまくお話が出来なくて落ち込みました（笑）。でも、好きな映画の話とかになると生き生きと話をしてくれました」とのこと。そんな二人に、劇中で聡と七緒を結び付ける重要な要素となる“音”について聞いてみると、図らずも2人の口からは「安心感」という答えが。「癒やしや安らぎを与えてくれたり、決断をひと押ししてくれるもの」（岡田さん）、「都会での一人暮らしの中で音が聞こえてくると、家族との日々を思い出したり『一人じゃないんだ』と安心できる」（麻生さん）。

この日の出席者の中で最年少の谷村さんに現場の様子について尋ねると「撮影の合間に、麻生さんにはオススメの漫画を教えてもらい、岡田（准一）さんには歴史のこととか教えてもらいました。（2人と接して）奥深い人間になりたいな、と思いました」と初々しい表情で語ってくれた。さらに作品について「大人の恋愛が描かれていて、私にはその気持ちが判らない部分もあります。でも役柄と同じ目線で見つめたときに、誰かを想う気持ちや誰かを好きになることって素敵だな、と思えました。私もこれまで恋愛ものの作品に関わることは少なかったですが、これからもっとやってみたいなと思いました」と笑顔を見せた。

まもなく32歳の誕生日を迎えるという岡田（義徳）さんは「30歳前後って、このまま流れていけばいいのか？　自分なりの道を進むべきなのか？　と迷う時期だと思います。映画の登場人物たちはみんな、葛藤を抱えており、そんな彼らに自分自身を重ねていました。ついさっきも池内くんと『転機がくるのかな？』と話していたんですが、いつでも転機なのかなと思います」と胸の内を語った。

池内さんも岡田さんの言葉にうなずきつつ「自分が演じた役に共感する部分もあり、自身が分岐点に立っていた頃を思い出したりもしました。大きな決断をしたときの前向きな気持ちを出せたらいいな、と思って演じました」と充実した表情でふり返った。

熊澤監督は「想像力」をポイントとして挙げ「想像するという行為は、相手を思いやるということ。その大切さが伝われば嬉しいです」と作品に込めた思いを語った。

最後に麻生さんはこの作品を「長い人生の中でいろんなことがあるけど、時には立ち止まることも大切だと教えてくれる映画」と語り、岡田（准一）さんも「愛のある映画です」と力強くアピールした。『おと・な・り』は5月16日（土）より恵比寿ガーデンシネマにて先行上映ののち、5月30日（土）より全国にて公開。

《シネマカフェ編集部》

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