大騒ぎだったサミットも無事終了。終わってからで何ですが今月は、終わったからこそ紹介したい、サミットに関連した作品をお勧めしたいと思います。実は7月26日(土)、洞爺湖サミットが襲われるとの情報が。情報と言うより、襲われるんです、確かに。それも、巨大な宇宙怪獣ギララに。映画『ギララの逆襲/洞爺湖サミット危機一発』』での話です。主要国首脳会議(サミット)開催中の北海道に、中国の火星探査ロケットが墜落し、そこに付着していた宇宙胞子から怪獣が誕生してしまうという設定。日本政府はサミットを直ちに中止し、首脳たちに緊急帰国を促しますが、「怪獣から逃げたと言われたくない」というアメリカの大統領の発言で、各国首脳は日本に留まることになります。そして、サミットは、「G8宇宙怪獣対策本部」と名称を変え、各国のトップがこの危機に共に立ち向かうことになるのです。監督は、河崎実。この名を聞いて、ピンと来た方はかなりの邦画ツウ。『いかレスラー』、『コアラ課長』、『かにゴールキーパー』、『ヅラ刑事』や大ヒット作『日本以外全部沈没』など、インパクトあるタイトルと個性的な作風で知られる異色作を次々と放っている人物です。「面白そう! 絶対観にいく」、「なんかヤバそう」と反応は分かれるかと思いますが…。ここまで読んで、サミットが襲われるなんて「不謹慎な」と思われる方もいるかもしれませんが、映画で政界や社会風刺をするというのは極めて健全。風刺というのは、世の中をよく観察し、仕組みを良く理解していないとできないこと。欧米では、極めてインテリジェントな笑いのひとつとされています。となると、『ギララの逆襲/洞爺湖サミット危機一発』を堪能できるかどうかは、あなたの知性次第ということでしょうか(かなり大げさか…)。政治家の形態模写で知られるザ・ニュースペーパー、リリー・フランキー、みうらじゅん、ビートたけしら出演者も豪華。先日亡くなった水野晴郎も登場。遊び心たっぷりの水野氏の雄姿を胸に刻むのにも、ぴったりの作品なのかもしれません。