8月12日より公開となった『狩人と犬、最後の旅』が大ヒットのスタートを切った。客層は中高年を中心として、夫婦、60代のシニア層が最も多く目立ち、初日2日間の上映は満席が続いた。特に銀座テアトルシネマでは昨年9月に公開された『ルパン』以来の超満員、平日も本日1回目、2回目ともに満席と、今後も劇場があふれることが予想され上映回数を増やすことも検討が進められている。本作は、カナダ・ユーコン準州に実在する“最後の狩人”本人が主演、環境破壊により動物が減少を理由に引退を決意するも新しくやってきたシベリアンハスキーの仔犬との出会いを通じて将来への希望を見出し、再起をとげる感動の実話。監督も現役の冒険家で、厳しくも美しい大自然を舞台にした人間と犬の真実のドラマは本物以上と高く評価され、本国フランスでは『皇帝ペンギン』、『ディープ・ブルー』を抜いて大ヒットを記録した作品だ。今回のヒットの要因としてリタイア前後の中高年の方々にとって、旅行先・永住先としていつもトップに位置するカナダが舞台ということや、“最後の狩人”の生き様に共感したこと、そして環境破壊への興味が高まっていることが考えられると分析される。