お洒落な読者が多いと評判のcinemacafe.net。いつもそれを肝に銘じて、作品選びをしています。でもたまに、「cinemacafe.netの読者は気に入るだろうか…」と疑問に思いつつも、「面白いからどうしても紹介したい!」という作品があったりします。とはいえ、限りあるスペースの中で映画を紹介するわけですから、後ろ髪を引かれながらも、cinemacafe.netらしい作品を優先させることもしばしば。そこで、今月は「絶対観たい? お正月映画」と題して、もしかすると皆さんは興味がないかもしれないけど、お奨めしておきたい作品をご紹介します。「絶対観たい!」と押し付けるのではなく、「絶対観たい?」と疑問形。でも、オモシロさは疑問形ではありません。初回は、あの『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのピーター・ジャクソン監督最新作『キング・コング』。ジャクソン監督は、1933年制作のオリジナル版を観て、映画制作に携わろうと心に決めたというから、いわば彼のクリエイティビティの原点ともいえる作品のリメイクなのです。彼自身、『ロード〜』シリーズに着手する前から構想を練っていたということで、待望の映画化というわけ。公開は全世界同時の12月17日。現在、ポストプロダクション中ということで最終仕上げの段階。つまり、まだ誰も完成版を観ていないのです。『キング・コング』といえば、誰もが知る物語。さらには、監督は乗りに乗っている注目の人。とはいえ、映像を誰にも観せることなく公開するのはあまりに危険だとスタジオ側が判断したのでしょう。先日、フッテージ試写が行われました。CG映像も未完成なままの、たった15分のフッテージ映像でしたが、それを見せられただけで、「面白い!」と大興奮してしまった私。監督の想像力溢れるアイディアが次々に飛び出してきて、瞬きするのも惜しいほどでした。それは、キング・コングの見せ場ひとつだったこともあり、スタジオ側の思惑通り、私の胸はすっかり期待でプクプクに膨らんでしまったのでした。それはまるで、喉が乾いている時に、中途半端に水分をとってしまうと、余計に渇きが増すような…。最終的には3時間もの大作になるとのことでしたが、「望むところだ!」という感じ。そんなわけで、私にとっては「絶対観たい!」映画の筆頭になった『キング・コング』。皆さんにとってはどうですか?