中国の母なる大河・長江。上海、南京、武漢、重慶、雲南、チベット高原まで、広大な中国大陸を横断する、全長 6300 キロのアジア最大の大河だ。日本人監督の竹内亮は、10 年前に NHK の番組で長江を撮った時、一つの後悔があった。それは北極・南極に次ぐ地球第三の極地と呼ばれるチベット高原にある「長江源流の最初の一滴」を撮れなかった事。あれから 10 年、日本から中国南京市に移住し、「長江沿いの民」の一人になった竹内は、2021 年から 2 年かけて再び長江 6300 キロを走破する。旅の途中で10 年前に撮影した友人たちと再会しながら、一本の大河を通して中国の 10 年の変化を見つめ、今度こそ「最初の一滴」をカメラに収めるべく、長江源流をめざす。
竹内亮