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お笑いコンビ「ピース」として活躍する又吉直樹の処女小説「火花」が、世界最大級のオンラインストリーミングサービス「Netflix」で完全映像化! 日本純文学の最高峰である芥川賞受賞作の映像化ともあって、ひょっとすると難しいのでは? なんて心配はご無用! お笑いに魂を燃やした男たちの生き様に、きっと誰もが胸を打たれるはず。シネマカフェでは、話題ドラマ「火花」の魅力を大特集!
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徳永の生き様
バイト生活を送りながら自らネタを考え、相方と共にオーディションやTVのためのネタ見せに日々参戦する徳永。お笑い芸人でありながら普段から性格は明るいとは言えず口下手だが、笑いに関しては己の哲学を持っており、若い層やTV向けにわかりやすいネタで売れようとする相方と衝突し、譲らない頑固な一面も。だからこそ、己を貫き、自分にはできない笑いを体現する神谷に憧れ、心酔するのだが…。
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神谷の生き様
相方と共に「あほんだら」というコンビを組み、玄人好みの笑いを展開する神谷。売れっ子とは言えないが独特の芸風で仲間内からも一目置かれる一方、誰が相手でも己の信念を曲げず言いたいことをいう性格ゆえに、TVで事件を起こしたり、漫才とは言えない芸で物議を醸す。攻撃的だがもろい一面もあり、自分を理解してくれる徳永がかわいくて仕方がない。「後輩にはおごる」という美学を頑なに守るが、そうした点を含め、魅力でもある豪放磊落さがやがて己の首を絞めることに…。
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徳永や神谷の葛藤や悩みって私たちにも誰にでも置き換えられるものじゃない?
B子:私は原作小説を読んでいなくて、ぜんぜん予備知識がない状態で見たんだけど、先が気になって気になって、10話、イッキ見しちゃった。
C子:Netflixでは、1話見終わると自動的に次のエピソードが再生されるから、つい続けて観ちゃうんだよね。
A子:私は又吉さんファンきっかけ。芸人さんの話だけれど、徳永や神谷の葛藤や悩みって私たちにも誰にでも置き換えられるものじゃない? だから彼らの迷いながら生きている感じは共感できたなぁ。
B子:自由に生きているのが羨ましくもあったよね。神谷は特に、言いたいこと言ってやりたいことやって。
A子:でも、自由であるがゆえの葛藤もあるよね。このドラマで描かれているのが真実だったら怖い世界だなぁって思った。
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ふつうにお笑い番組を見ている感じで面白かったよね
B子:女同士の世界と似ているところもない?
A子:あ、そうかも(笑)。お局(偉い人たち)にいかに好かれるかとかね。偉い人たちに好かれつつ自分たち“らしさ”を貫こうとするのって難しいし、スパークスが客ウケするネタか自分たちらしさか葛藤するところとかは、だから共感したのかな。
C子:お笑いが題材だけど、ずっと笑わせてもらっているわけじゃなくて、むしろ全体を通して生々しかったよね。
A子:そうだね。その生々しさの緩和剤になっていたのがスパークスが所属する事務所でのやりとり。
B子:たしかに、事務所のシーンはまるごとコントみたいで笑った!
A子:マネージャー役の染谷さんがコピー機の前で印刷物を待っている姿をスパークスの2人がネタにするあのシーン、かなり笑った!
C子:そうそう(笑)。スパークスやあほんだらの漫才も、ふつうにお笑い番組を見ている感じで面白かったよね。
A子:やっぱりホンモノの力はすごいよね。徳永の相方・山下役は本当のお笑いコンビ「井下好井」の好井さんでしょ。漫才もテンポがよくてキレがあって感動しちゃった。
B子:ホンモノの芸人さん相手に漫才をやってのけた林遣都くんもすごい!
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社会の縮図がこのドラマのなかにある気がしたんだよね
B子:あと女性は、彼らみたいに夢を追いかけている男性が彼氏だったら…とも考えちゃうよね。
C子:何も考えていない男性よりいいよね。こうなりたいとか、ちゃんと目標に向かっていく人は格好いいけど…。
A子:だけど彼女となると大変そう(苦笑)。世の中ってバランスだと思っていて、夢を追い続けられる環境にいる人は続ければいいし、できない人もいるわけで。なんか社会の縮図がこのドラマのなかにある気がしたんだよね。見ている最中も見終わった今も、悩むし考えさせられてる。
B子:そうだね、このドラマって人と人の関係性を描いているんだよね。
C子:最初は芸人さんの世界の話かぁって見ていたし、1〜4話くらいまでは泣く気配は全然なかったのに徐々に泣きの気配を感じて…。
A子:一番、泣いたのはどこだった?
C子:解散ライブの前、徳永と山下と山下の彼女の3人で歩いているときに彼女きっかけでネタが始まるシーン、あそこは泣けたし、解散ライブのあのネタはもう泣きっぱなし。
A子:私も。あと、神谷が真樹の家から出ていくところで真樹も泣いていて。神谷のことを応援したい気持ちもあっただろうし、好きだったんだと思うし、でも現実を考えると支え続けることは難しくて…という真樹の気持ちが切なかった。
B子:私は、もどかしいけれど真樹に自分を重ねることはなかったんだよね。真樹って何て言うか、神谷にとって女神のような存在だったのかなって。だから女神がいなくなってから神谷は転落していく。あそこまで落ちるのかってほど…。
A子:切ないね…。
B子:でも、そういうのも含めて神谷の生き方って格好いいんだよね。
C子:名言もいろいろあったし、響いたなぁ。1話の「仇、とったるー」のくだりとか、自分の伝記を書くことを条件に徳永を弟子にするシーンで、高いペンを買った徳永に対して「一番安いペンで書いたものを100倍価値のあるものにしようとは思わなかったのか」とかね。
A子:あのセリフは「なるほどー!」って妙に納得、感動しちゃった。
C子:あと、10話を通して小説のあのシーンは描かれるのかなどうかな? 描くとしたらどう描くのかな? っていう楽しみもあって。一番、気になっていたのはラストシーン。神谷、強烈だったー(笑)。
B子:たしかに、強烈だったね(笑)。
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6月3日(金)NETFLIXにて世界190か国へ全10話一挙に同時ストリーミング