感動ヒューマンドラマからコメディ、大河ドラマまで幅広いジャンルで活躍する、岡田准一さん。その演技力がどれほどのものかは、昨年の日本アカデミー賞──『永遠の0』で最優秀主演男優賞を、『蜩ノ記』で最優秀助演男優賞を受賞していることからもよく分かる。さらに最近は「アクションのできる俳優と言えば、岡田准一」というように、アクション俳優としても一目置かれている。そんな彼が身心ともに実力を発揮して挑むのは、シリーズ第2弾となる『図書館戦争 -THE LAST MISSION-』。演じるのは関東図書隊防衛部の鬼教官・堂上篤。手に汗握るアクションがパワーアップ! 胸キュン必至、堂上と笠原の恋のドキドキ度数もパワーアップ! そして『図書館戦争 -THE LAST MISSION-』を通じて見えてきた岡田さんの素顔とは…。
「この映画にはアクション、群像劇、恋愛などいろんな要素が入っていますが、幅広い世代の方に見ていただけるものを目指しました」。そう主演俳優が語るように、『図書館戦争』シリーズが目指すのは、日本のエンターテインメント。『THE LAST MISSION』では、成長した図書隊員・笠原(榮倉奈々)の成長と共に新たなミッション──この世に一冊しか現存しない「自由の象徴」を守るための戦いが描かれる。釘付けになるのは、戦闘シーン。
「1作目は“王子様”というキーワードがありましたし、世界観も『昭和』から『正化』へと歴史を進めた近未来の日本というパラレルワールドなので、芝居もアクションも意識したのは格好良さ。動きがキレイに見えるように意識していました。それが2作目では、笠原との関係性も変わってくることもあり、王子様的存在からそっと見守る存在へ、世界観もよりリアルなものが求められました。それが前作との違いで、『THE LAST MISSION』の特徴です。格好いい堂上になるなら身体は絞った方がいいに決まっているんですが、今回は貫禄が堂上のテーマ。ちょうど撮影前に大河ドラマ『軍師官兵衛』をやっていて体重を増やしていたので、そのまま落とさずに臨みました」。
「僕は原作をすべて読んでいるので、堂上がとっくの昔に笠原のことが好きだってことは知っているんです。そのことを隠しているけれど、『THE LAST MISSION』の公開前に放送されるドラマ特別企画『図書館戦争 BOOK OF MEMORIES』(10/4・5放送)で、笠原のお父さんに向かって『大切な存在です』と本音をぽろりと言ってしまうシーンがあったり、そもそも原作には、いつから笠原のことが好きなのかということに関して『お前が俺を好きになるより前であることは確かだ』っていう、すごいセリフがある。三次元で言うのは難しいセリフが多いので、それをどうやってさらりと言うかが大変なんです(笑)」。照れくさそうに話す岡田さんが、自然と堂上と重なる。そんな彼を佐藤監督はつい、からかいたくなるのだろう。ロマンチックシーンの撮影時には「岡田さん、堂上はもうとっくに(笠原のことを)好きですからね」と、顔をほころばせながら演出するのだとか。それが「嫌でしたね(笑)」と冗談まじりで嫌と言えることからも、佐藤監督と岡田さんの信頼関係が揺るぎないものであることが伝わってくる。そして「あれって、すごく難しいんですよね…」という“あれ”とは、ラブコメではお馴染みの“頭ポンポン”の仕草のこと。