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新年度に新スタートをきる! 背中を押してくれる映画 vol.3 全然モテない そんな悩みを持つ人は、『緑茶』のヴィッキーをお手本に
先月、米経済誌「Forbes」中国語版が発表した“2006年フォーブス中国著名人ランキング”。NBAプロバスケットボールプレイヤーのヤオ・ミンや、女優のチャン・ツィイー、映画監督チェン・カイコーら、さまざまな分野で世界的な注目を集める有名人が名を連ねる中、総合ランキング4位に入ったのが、中国の若手4大女優のひとり、ヴィッキー・チャオ。可愛い顔をしていながら、暴行事件疑惑を巻き起こしたり、中国マフィアともめごとを起こしたりと、かなりワイルドな一面を持つ彼女。そんなヴィッキーの一筋縄ではいかない魅力が存分に発揮されているのが、新作『緑茶』です。顔はそっくりでありながら、性格は正反対という二役を演じている彼女。1人は、真面目で清楚なインテリ大学院生ファン。もう1人は、奔放な恋愛を繰り返す、ホテルのラウンジピアニスト、ランラン。彼女たちと同時に知り合った男は、「2人は同一人物では?」という疑問を持ちながらも、ミステリアスでスリリングな二股にのめり込んで行くのです。
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新年度に新スタートをきる! 背中を押してくれる映画 vol.2 世界一ジャージの似合う男に学ぶ、『ブロークン・フラワーズ』流変身術
「ジャージ」=「トレーニングウェア」というのは過去のことなのだそうです。ご記憶の方もいらっしゃるでしょうが、今年の初めに、第1階ベスト・ジャージスト賞というものが発表されました。“2005年でもっともジャージが似合う男女著名人”を一般からの投票と、その結果をもとにベスト・ジャージスト実行委員が選び出すというものです。結果は…若手のタレントに加え、モー娘系の女子で作ったフットサルチームGatasBrihantesH.P.の皆さん、格闘家の武蔵、そしてサッカー選手の宮本恒靖が受賞! でも、しっかりスポーツ選手が絡んでいるあたりに、「やっぱりジャージって、トレーニングウェアだよね」という認識を強くしてしまった私。なんだか不思議な賞なのです。
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春を待ちながら…幸せになる映画 vol.4 人を愛する幸せを感じて。『リトル・ランナー』
今回の切り口は「からくち」。いつもは、映画にまつわる気になる点を、ちょっと厳しくツツいています。でも、「春を待ちながら…幸せになる映画」というテーマを掲げた今月。このテーマで、どうして辛口のことなど言えるでしょう。幸せな気分にさせてくれる映画なら、ちょっとぐらいの「?」や「!」なんて、どうでもいいや。今回は、そんな姿勢で行きたいと思います。
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春を待ちながら…幸せになる映画 vol.3 “アカデミー賞ノミネート有力!!”だったけど…
アカデミー賞、ついに発表となりました! 相変わらず華やかでしたね…。その結果にはいろいろ思うところはありますが、お気に入りの『クラッシュ』が作品賞を受賞したことは、なんともめでたい。残念ながら作品賞を逃した『ブロークバック・マウンテン』ではありますが、保守的と言われる“アカデミー”で、あそこまで評価されたことは輝かしいことかもしれません。
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春を待ちながら…幸せになる映画 vol.2 米国版アメリ? キュートな不思議ちゃん、ミランダ・ジュライ
いい。この映画はとってもいい! 『君とボクの虹色の世界』は、人と人との直接的な関わりが希薄になってく現代だけれど、実はパソコン、携帯電話、TVの向こう側にも、必ず人間がいる…そんな希望を抱かせてくれる、とってもキュートな作品です。カラフルで華やかなヴィジュアルいっぱい、かわいいシモネタも満載で、なかなかアート系の根性を感じさてくれているこの作品。どんな人が作ったのかと思いきや、監督はデザイン、映像、執筆など、ユニークなクリエイティブ活動が話題の女性アーティスト、ミランダ・ジュライ。ポスト・ソフィア・コッポラと呼ばれている彼女だけれど、“キミボク”で長編監督デビューを果たしたおかげで、ますますその呼び声が高まっています。
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春を待ちながら…幸せになる映画 vol.1 この春、新しい可能性を見つけたいなら…『プリティ・ヘレン』
最近はニュースを憂鬱になるような話題ばかり。もうすぐ春が来るというのに、こんなことじゃいけません! そこで、3月のコラムでは、元気を運んで来るような“幸せになれる映画”をご紹介。満開の桜を待つように、心をうきうきさせてくれる取って置きの作品、その1本目は、『プリティ・ウーマン』『プリティ・ブライド』のゲイリー・マーシャル監督が、新ロマンティック・コメディの女王ケイト・ハドソンを迎えて完成させた『プリティ・ヘレン』。ファッション業界で活躍する敏腕モデル・エージェントのヘレンが主人公です。華やかな業界で忙しい毎日を送っていた彼女が突然直面した姉の死。そして、子育てとは無縁だった彼女が、姉が遺した3人の子供たちと共に、新しい生活の中で成長していく姿を追っていきます。
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ココに注目! 第78回アカデミー賞 vol.3 オスカー結果より気になる? ラジー賞
アカデミー賞の結果が気になるこの季節。でも、洒落のわかる人にとっては、もっと楽しみなのがラズベリー賞かもしれません。今や、“秀作の祭典”アカデミー賞と対を成す、“駄作の祭典”ゴールデン・ラズベリー賞。誰かがおふざけでやっているのかと思いきや、いえいえそうではありません。世界8カ国のジャーナリストや映画評論家ら、ゴールデン・ラズベリー賞財団の会員約500人が関わっている本格的で真剣なおふざけ。だからこそ、なるほどと笑える結果が生まれるのです。
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ココに注目! 第78回アカデミー賞 vol.2 ついに発表、待望のノミネート
今年は、日本時間の3月6日に発表となる第78回アカデミー賞。2月1日には、待望のノミネート発表が行われました。
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ココに注目! 第78回アカデミー賞 vol.1 アカデミー賞ファッション予想 今年はナチュラル系ゴージャスが主流!?
今年は、日本時間の3月6日に発表となる第78回アカデミー賞。去る1月31日、すでにノミネート発表が行われましたが、詳しくは来週お伝えするとして、今週は気になる授賞式ファッションを予測します。
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2006年を占う映画 vol.4 2006年の注目は、動物&子供がいっぱいの禁じ手映画? 『オリバー・ツイスト』
日本では、空前のペットブームが続いていて、TVや雑誌、新聞などで、可愛い動物の登場を目にすることが多い今日この頃。日本だけのことかと思いきや、世界的にその傾向がある様子。映画界では、昨年から今年にかけて、動物系のものが続々。『皇帝ペンギン』『いぬのえいが』『トゥルーへの手紙』『マダガスカル』などなど。アニマル・ラヴァーな私として、頬もユルユルなのではありますが、登場する動物たちが可愛いからといって、映画の質もばっちりかといえば、そう世の中は甘くないもの。それはそれ、これはこれ。とはいえ、動物好きにしてみれば、ついつい評価が甘くなりがち。(上記の作品は、玉石混交の作品群の中でも、いい味を出しているものです。念のため)
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2006年を占う映画 vol.3 2006年、邦画を面白くするのはベテラン? 『カミュなんて知らない』
新作『輪廻』が世界40カ国で公開されるという『呪怨』の清水崇監督。自作のリメイクでハリウッドデビューを果たした『リング2』の中田秀夫監督。ホラー映画とその作り手たちが世界でメジャー級の注目を集める邦画界。益々、若手や中堅クリエイターたちに期待が集まる中で、近頃は「さすがはベテラン!」という凄みを見せつけてくれる監督たちの活躍にも注目が集まっています。
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『博士の愛した数式』レビュー
原作を読んで、筆者・小川洋子が紡ぎ出す、淡々としながらも的確で温かな人物描写に惚れ込んだ私。そのせいか、小説よりもややドラマティックに演出された映画には、「あれ、イメージと違うな」と思う部分も。ただ、“佇まいだけで泣かせる俳優”寺尾聰はハマリ役! 『半落ち』を思い出したりして…。それから、“博士が愛した数式たち”を丁寧に説明してくれているのが有難かった。数学アレルギーの私でも良く理解できたので、数字ギライの方もご心配なく。浅丘ルリ子、深津絵里、吉岡秀隆という日本映画界を代表する芸達者たちが魅せる演技のアンサンブルも魅力です。
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2006年を占う映画 vol.2 エコロジー系のおしゃれさんに『グレート・ビギン』
『ディープ・ブルー』『WATARIDORI』『皇帝ペンギン』…。ドキュメンタリー映画豊作の近年にあって、ひときわ大きな注目を集め、メガヒットを放ち続けるネイチャー・ドキュメント。多くの人々がストレスを抱える現代では、雄大な自然を擬似体験できる作品が、優しい癒しをもたらしてくれるということなのでしょう。当然ながら、2006年もネイチャー系作品を求める傾向は続きそう。なかでも、話題の中心となりそうなのが、年明け早々の1月14日(土)に公開となる『グレート・ビギン』です。クリエイターは、1996年に『ミクロコスモス』で、ユニークな昆虫世界を紹介してくれた制作チーム。製作に16年を費やしたという壮大なプロジェクトが実現させた脅威の映像世界は、あなたの1時間21分をこの上なく豊かなものにしてくれるはずです。