ホラー映画の金字塔『エクソシスト』の恐怖を再び現代によみがえらせた『エクソシスト 信じる者』より、監督のコメントが到着。悪魔に取り憑かれる少女を演じた子役たちへのサポート体制について語っている。
本作で子役のリディア・ジュエットとオリヴィア・オニールが演じた少女のアンジェラとキャサリンは、ごく普通の学生であるが、悪魔に憑りつかれてしまったことをきっかけにその見た目も言動も次第に狂気を帯びていくこととなる、非常に複雑で難しい役どころ。また、10代の俳優にとって本作の題材は精神的な負担が大きい上に、大作で主要キャラクターを演じるという重圧もあった。
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そのため製作陣はジュエットとオニールが快適に撮影に挑めるよう努めた。「2人が演じる少女たちは非常に厳しい環境に置かれるから、感情的に複雑な過程を演じるうえで問題がないか細心の注意を払った」と、デヴィッド・ゴードン・グリーン監督はふり返る。現場へ2人の家族に来てもらってサポートをお願いしたほか、心理学者と教育者も手配するなど、撮影現場だけでなく、セットの外でも2人にとって健全な環境を用意したのだという。
また、「2人にとってはセリフを覚えて悪魔に憑かれたような演技をするだけでなく、毎日2時間半も椅子にじっと座ってメイクを施され、学校に行き、現場ではクレイジーな大人のスタッフたちと仕事をしなければならなかったから、特にこうしたケアが不可欠だった。若手俳優にとって、精神的にものすごく困難な役だったはずだ」と彼女らが過酷な撮影と学校生活の両立などで負担がかかることに配慮し、できる限りのケアを尽くしたそうだ。
ジュエットとオニール、そして2人の家族の活躍によって撮影はさらに素晴らしいものになったようで「オリヴィアとリディアのおかげで毎日の撮影が大きな喜びだった。2人は完璧に準備ができた状態でセットに現れ、果敢に困難に向き合ってくれた」と喜びとともに、期待をはるかに超えた彼女たちの演技の出来栄えに賞賛を送っている。
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アンジェラ役を演じ、普段の優しい姿と攻撃的な姿の演じ分けに挑戦したジュエットは「あんな映画は初めて見た。鏡を見ながらセリフの練習をすると、そこに映っているのは普段の私の姿だから、何だか変な感じだった。でも悪魔のメイクを施すと、キャラクターに完全に変身している。照明を当てられ、椅子に縛り付けられていると、すごく自然な感じがした。精神的にも、肉体的にも、声も、完全に役を体現できていた」と自身も役に憑依してやり遂げられたことに対して、自信を覗かせている。
『エクソシスト 信じる者』は12月1日(金)より全国にて公開。