ドラマや映画・リアリティショーなど、家族や友人・職場の仲間たちと一緒に「あるある」言いながら視聴して盛り上がった経験、あなたにもあるのでは? この冬は、まさにそういった共感度高めの作品が顔を揃えている。今日は、現在放送・配信中のものから厳選した5作品をピックアップして紹介していこう。
リアルな会話が話題
「ブラッシュアップライフ」

思わず「カフェで私たちの会話、聞いていた?」とキョロキョロしたくなるのが、日本テレビ系列で放送中のこのドラマ。バカリズムさんが脚本を執筆、平凡な女性がひょんなことから人生をゼロからやり直すことになる地元系タイムリープ・ヒューマン・コメディーだ。
どこにでもありそうな毎日をもう一度やり直すことになるのは、主人公の近藤麻美(安藤サクラ)。彼女を取り巻く女友達(木南晴夏、夏帆ら)との会話劇が、特に「共感の嵐」「エモい」と大きな話題を集めている。幼くは、小学校時代に流行ったシールやプロフィール帳の交換のヒエラルキー分析に始まり、高校時代に流行った謎のプリクラポーズ。大人になってからも、共通の知人の噂話を伝聞し合って盛り上がる様子は、まさに現代アラサー・アラフォー世代のリアルな女子会そのものだろう。
続々登場する“あるある”満載のキャラクターたちにもぜひ注目してほしい本作には、観るほどに癖になる、他人事とは思えない人間模様が存分に詰まっている。
等身大の恋愛模様にもらい泣き必須
「ドラ恋 in NY」

恋愛ドラマの共演をきっかけに、恋は生まれるのか? キスシーンのある恋愛ドラマを撮影しながら、同時にリアルな恋模様を追いかけていく「恋愛ドラマな恋がしたい」。その最新作「in NEW YORK」が現在ABEMAにて配信中。
シリーズ史上初の海外編とあって、ハラハラ・ドキドキ度も格段とスケールアップした印象だが――どこにいても、それが例え人気の若手俳優勢であっても、恋の悩みは同じというのが非常に面白い。
初回で「恋は100%しない」と宣言していたはずの彼(柾木玲弥)が突如恋の沼にハマったり、女性陣が「大人になると、付き合ってもいないのに別れることを考えてしまう」(吉本実憂)と消極的に悶絶する姿は、まさに等身大の恋愛模様と言えるだろう。それぞれの友情もあるからこそ、一層切ない展開を見せるのが本作後半の見どころ。
メンバーたちの告白がオーディションの結果を左右するとあって、ジグザグと揺れ動く矢印から益々目が離せない本作。恋とドラマの行方を、最後までとくとお楽しみいただきだい。
共感しかない究極の恋愛映画
『花束みたいな恋をした』

終電を逃したという“あるある”から生まれたカップルの濃密な5年間を描いた本作。坂元裕二さんのオリジナル脚本を、菅田将暉さん×有村架純さんという豪華キャストで映画化した本作もNetflix他にて配信中だ。
好きな音楽や映画がほとんど同じだったことから、すぐに意気投合する麦と絹。思わず運命だと思ってしまう恋のスタートは、誰もが一度は経験したことのある感情だろう。とんとん拍子に同棲をスタートさせた2人だったが、就職活動という高い壁を前に意見が食い違いはじめてしまい…。
お互いを思いやればやるほど、返って相手を傷つけてしまう負のスパイラルに突入。恋人同士で観ると若干気まずくなりそうなくらい、リアルなセリフの掛け合いが胸に突き刺さるので気をつけていただきたい。友達と一緒に観れば、きっと「ああだ」「こうだ」言い合って、最後には自分たちと重ねた恋バナで盛り上がれること間違いなし。ぜひ、各所に散りばめられた“あるある”を拾い集めてみてはいかがだろうか。
国を越えて、恋に仕事に大騒動…!?
新感覚ラブコメ
「エミリー、パリへ行く」

Netflixといえば、「エミリー、パリへ行く」のシーズン3が配信スタートしていることはご存知だろうか。本作は、シカゴで働いていたエミリー・クーパー(リリー・コリンズ)が、フランス語を話せないままパリのマーケティング会社で職に就き、夢の海外生活を開始する物語。
一見華やかに見えるのだが、拠点を移したことで段々と浮き彫りになるアメリカとフランス――2つの文化の違い。旅行と住むのとでは、大きな差があるようだ。果たして、恋愛においても、生きてきた環境の違いは影響するのだろうか…というのが非常に興味深いところ。
全編フランスロケ、「セックス・アンド・ザ・シティ」のダーレン・スターさんが手掛ける新ドラマシリーズとあって、女性の心を掴むキラキラ・ワクワク感×働く人たちの等身大の悩みが見事共存しているのも面白い。七転び八起きの精神でエミリーが悩み成長していく姿に、きっと勇気を分けてもらえるに違いない。
失恋の克服に必要なのは?
胸の痛みに共感するドラマ
「夕暮れに、手をつなぐ」

最後は、TBS系にて現在放送中のこちら。広瀬すずさん×永瀬廉さんという最旬の2人を、北川悦吏子さんのオリジナル脚本でつづる青春ラブストーリーの集大成。片田舎で育ち、複数の方言を織り交ぜて話すチャーミングな女の子が、都会育ちの低体温な男の子と出会い、時にはケンカをしながらも、互いを思い合う愛おしい時間を過ごしていく。
中でも、初回を賑わせた主人公・空豆の失恋模様が「わかる!」と大きな共感を集めている。婚約者にこっぴどくフラれた直後、なけなしのお金で高級ホテルのスイートルームを予約。「今は、どんぐりころころでも泣ける」と言って、見ず知らずの男の前で号泣して悩みを打ち明ける姿は、恋の痛みを知っている人なら誰しも“あるある”と頷きたくなってしまうものだった。
この先、彼女の心の傷がどうやって癒されていくのか。気になる続きを放送で見守っていきたい。
以上、気になる共感作品5選は、いかがだっただろうか。リアルなセリフや情景描写など、どれも細かな共感ポイントに溢れているので、引き続き要チェック。