娘を殺された元夫婦と、犯行時に未成年だった加害者の女性の葛藤を見すえ、魂の救済と赦しという深遠なテーマに挑んだ『赦し』から、予告映像と場面カットが解禁となった。
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日本在住の気鋭のインド人監督アンシュル・チョウハンの最新作となる本作。この度解禁された予告映像からは、被害者の両親、加害者の少女、癒やしようのない苦しみに囚われた3人の葛藤を通して観客に罪と罰を問う重厚な人間ドラマの一端を垣間見ることができる。
父・克(尚玄)は裁判所で加害者の少女・夏奈(松浦りょう)に「私の娘は戻ってこないんだ」と声を荒げ、母の澄子(MEGUMI)は「どうして? どうして娘を殺したの?」と問い詰めるなど、被害者の両親は娘を殺した少女の減刑を当然認めたくない。
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しかし、加害者少女が初めて明かす衝撃の証言で、克と澄子は愛する娘の知らなかった一面を知ることに。さらに弁護士に「あなたはこれ以上被告人が苦しむのを本当に望んでいるのですか? それがあなたの正義ですか?」と問いかけられ、娘を失った深い喪失感と同時に、己の正義とも向き合わざるを得なくなり、自問自答し葛藤する日々が次第に日常生活に影を落としていく。
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一方で、同級生を殺めてしまったことへの強い後悔の念で苦しむ夏奈が、忸怩たる思いを抱えながらも、勇気を出してこれまで秘めていた衝撃の真実を打ち明けるとき、我々観客も正義とは何か、犯した罪を人はどう赦し、犯した罪から人は生き直すことができるのか、と問いかけられる。と同時に、臨場感たっぷりの演出で展開するスリリングな裁判劇からも目が離せなくなる。
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併せて解禁された場面カットも、被害者家族とその周囲で生きる登場人物たちの不安や葛藤、悲しみが切り取られている。また、罪と罰を問う本作で圧倒的な存在感を放つ松浦さん演じる夏奈の表現しがたい表情も印象的だ。
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『赦し』は3月18日(土)よりユーロスペース、アップリンク吉祥寺ほか全国にて順次公開。