岸井ゆきの主演、第72回ベルリン国際映画祭エンカウンターズ部門に出品された『ケイコ 目を澄ませて』で、岸井さん演じる主人公の弟役で手話やギターを披露し、ボクシングにも挑んだ注目俳優・佐藤緋美の新場面写真が到着した。
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本作は、聴覚障害と向き合いながら実際にプロボクサーとしてリングに立った小笠原恵子さんをモデルに、彼女の生き方に着想を得た『きみの鳥はうたえる』の三宅唱が新たに生み出した物語。
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主人公のケイコ(岸井ゆきの)の弟・聖司を演じた佐藤緋美は、18年に寺山修司原作の舞台「書を捨てよ町へ出よう」で主演デビュー、『ウィーアーリトルゾンビーズ』(19/長久允監督)、『#ハンド全力』(20/松居大悟監督)などに出演し、2021年に出演した『ムーンライト・シャドウ』(エドモンド・ヨウ監督)では、亡き恋人のセーラー服を着て哀しみと向き合う独特の空気感を持つ柊役を見事に演じ、第31回日本映画批評家大賞の新人男優賞を受賞。
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その後、ディズニープラス配信の「シコふんじゃた!」(22/周防正行総監督)、『少女は卒業しない』(23/中川駿監督)にも出演。さらに俳優業にとどまらず、HIMIとして音楽活動も行い、2020年にはレーベルAsilisを立ち上げ、2022年9月には3nd EP「KAERIMICHI」をリリースしたことも記憶に新しい。
その独自の存在感で注目を集める彼が、本作では、愛想笑いが嫌いで嘘のつけない不器用な姉・ケイコと手話で会話し、日々、真っ直ぐに向き合っている素直な弟・聖司を演じた。
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今回解禁となった新場面写真2枚は、いずれも聖司の日常のワンシーンを切り取ったもの。自宅で彼女とギターを弾きならすシーンでは、アーティストでもある佐藤さんの等身大の姿であるかのような自然な笑みが映し出されている。本作で聖司の彼女を演じた中原ナナは、『ムーンライト・シャドウ』でも彼女役を演じており、2人の再共演にも注目だ。
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もうひとつは、ケイコが通うボクシングジムでの1シーン。姉に影響を受け、ボクシングと初めて向き合う本シーンでは、真剣に練習する姿が印象的。前日、ケイコに「ボクシングの何が楽しいのか?」「人を殴ることが怖くないのか?」を聞いた聖司は、「殴ると気持ちいい」が「殴ることは怖いに決まってる」という姉の言葉を聞いて、どこか安心しながらも「殴ったり殴られたり、頭おかしいよ」と言い放つのだが、そんな姉の気持ちを理解しようとするかのように無心に練習に取り組む姿が描かれる。
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そんな本作について佐藤さんは「監督自身がしっかりと触れ合って作っていた。その愛がすべて映像に出ているんだと思います」と作品が世界中で評価されている理由についてコメント。
「街の音とかジムの中の音とか。静かさの中にある音から温かさが出てると感じられる映画です。とても楽しい時間を過ごさせていただきました」と監督がこだわった音について、そして本作への出演について語っている。
『ケイコ 目を澄ませて』は12月16日(金)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。
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