夏休み。どこかに出かけるという方も、おうちでゆっくりという方にもおすすめしたいのが、夏の夜、ディズニープラスで気軽に楽しめる映画たち。その中から、思いがけない出会いや想定外の出来事が起き、その後の人生を一変させてしまうような“ひと夏”の物語をピックアップした。
『あの夏のルカ』(2021)
ディズニー&ピクサーが贈る“忘れられない夏”
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北イタリアの海辺の町を舞台にしたサマー・ファンタジー・アドベンチャー。青い海と青い空に眩しい太陽が照りつける町ポルト・ロッソでは、人間たちは海に現れるシー・モンスターを恐れ、<海の世界>ではシー・モンスターたちが陸にいる人間たちを“モンスター”として恐れてきた。
好奇心旺盛で、いつも<人間の世界>に思いを馳せながら暮らしてきたシー・モンスターのルカは、自由な精神を持つ親友アルベルトと憧れのオートバイ・ベスパを手に入れるため陸に上がる。ちょっと喋りすぎてしまう漁師の娘ジュリアと出会い、町伝統のトライアスロン大会に挑むが…。
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それぞれの世界を隔てる海面を行き来するルカとアルベルト。無謀かもしれない挑戦に際し、「やめとけ」という弱気な声が頭の中に聞こえたとしても、2人一緒なら打ち消すことができる。何より、2人がこの夏に初めて知った<人間の世界>は、さらにその先の未知なる世界をも見せてくれた。
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海で泳いだり、ジェラートやスイカを食べたり、エンリコ・カサローザ監督が体験した夏の思い出をもとに描かれ、宮崎駿監督からの影響も受けているという本作は、瑞々しい子どもたちの成長とともに、“寛容さ”や可能性についても描いている。なお、短編『アルベルトの手紙』ではポルト・ロッソにすっかり馴染んだアルベルトの後日談を見ることもできる。
ディズニープラスで『あの夏のルカ』を視聴する
『ファミリー・ツリー』(2011)
ほろ苦い家族の現実に向き合う
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ハワイ・オアフ島に生まれ育った弁護士のマット・キングは、妻がボートの事故に遭い昏睡状態となったことで家族関係のピンチを迎える。なんと妻には恋人がおり、離婚を考えていただけでなく、その秘密を親友夫婦や長女までもが知っていた。
折しも、カメハメハ大王の血を引く先祖から受け継いだ広大な土地を手放すかどうか、重要な決断も迫られているとき。マットは妻の浮気相手を探しながら、ちゃんと向き合ってこなかった2人の娘たちとの関係の立て直しを図ろうとし、かつてないほど“家族”について考えるようになる。
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カウワイ島のビーチなど映画に登場したロケ地はいまや人気スポットとなっているそうだが、本作でのハワイからは「ザ・観光地」とは異なる人々の日常を垣間見ることができる。傍からは常夏の“楽園”で、誰もが幸せで満ち足りているように見えても、実際には楽園とはほど遠い、人生の苦みをギュッと濃縮したような日々を送っている場合だってある。
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その渦中にいる、かなり情けない父親を演じたジョージ・クルーニーをはじめ、長女役シャイリーン・ウッドリーの初々しく情感に溢れた演技は必見(12+指定)。
ディズニープラスで『ファミリー・ツリー』を視聴する
『リトル・ミス・サンシャイン』(2006)
家族が再生するロードトリップ
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夏のある日、末娘のオリーヴ(アビゲイル・ブレスリン)が急きょカリフォルニアで開かれる“リトル・ミス・サンシャイン”コンテストに出場できることになったフーヴァー家。
「負け犬ではなく勝ち馬になれ」という独自の成功論を家族にまで押しつける父(グレッグ・キニア)、パイロットを目指して沈黙の誓いを続ける兄(ポール・ダノ)、ドラッグ常用者で老人ホームから追い出された祖父(アラン・アーキン)、失恋とキャリアの失意のため自殺を図ろうとしたゲイの伯父(スティーヴ・カレル)、そんな家族を必死にまとめようとする母(トニ・コレット)は、オリーヴのために古いワゴン車でアリゾナから会場を目指すことに。
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その道中、それぞれが抱える問題や衝撃の事実に次々直面することになる家族。何とかコンテストに辿りついたものの、そこでもひと波乱が待ち受ける。全員が協力しないと動き出さず、乗り込むのもひと苦労の黄色のワゴン。
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壊れてしまった鳴り止まないクラクションが騒々しくも、どこか間が抜けて可笑しく感じられるように、バラバラだった家族の再生がユーモアと皮肉を込めて描かれていく(12+指定)。
ディズニープラスで『リトル・ミス・サンシャイン』を視聴する
『(500)日のサマー』(2009)
デートシーンやフラッシュモブにも注目
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運命の相手を探しているグリーティングカード会社に勤める青年トムが、真実の愛を信じていないサマーと出会い、翻弄され、別れていく500日を追ったロマンティック・コメディ。ボーイ・ミーツ・ガールの物語…ではあるけれども、恋愛物語ではない。これも“サマー”によってもたらされた成長の物語。
家具店でのデートから加速するトムとサマーの蜜月期は、まさに夏の日差しが降り注ぐころ、「ホール&オーツ」のヒット曲「ユー・メイク・マイ・ドリームズ」に乗せたフラッシュモブで最高調へ。町を行き交う人たちと陽気に挨拶を交わしたり、ハグしたり、アニメーションの青い鳥まで登場してトムの恋愛の最高の瞬間を盛り上げる。
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現在・過去の時間軸はランダムに描かれるが、カッコでくくられた日付とトムの佇まい、そしてゾーイ・ディシャネルがキュートに演じるサマーが身につける様々な濃度のブルーもヒントになりそう。トムがラストで出会う女性の“名前”にも要注目だ。
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本作のトム役でブレイクしたジョセフ・ゴードン=レヴィットは、9月にディズニープラスで配信される実写映画『ピノキオ』では流れ者のコオロギ、ジミニー・クリケットの声優を務める。監督は後に『アメイジング・スパイダーマン』シリーズ(ディズニープラスで配信中)に抜擢されるマーク・ウェブ。トムの妹役でクロエ・グレース・モレッツも出演する(12+指定)。
ディズニープラスで『(500)日のサマー』を視聴する
『バケーション・フレンズ』(2021)
旅先で出会ったのは破天荒すぎる“親友”!?
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真面目で安定を求めるカップル、マーカスとエミリーは、ひょんなことからメキシコのリゾート地でスリル満点のパーティーを楽しむロンとカイラと親しくなる。普段は分別ある大人として常識ある行動をしているマーカス&エミリーだったが、“バケーション・フレンズ”のロン&カイラのノリに押されるまま、ワイルドで自由気ままな1週間を楽しむことに。しかし、数か月後、招待したはずのないロン&カイラが2人の結婚式にやってきて…。
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羽目を外すのがバケーションの醍醐味、とはいっても、ロン&カイラの楽しみ方はあまりに振り切れていて、爆笑&失笑の連続。彼らに振り回されぱなしのマーカス&エミリーは現実に立ち戻れば“友達ではない”フリをしてしまうが、どこまでも陽気でポジティブなロンとカイラにも実は秘密があった。
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実直だが生き下手なマーカスを演じるのは、『フリー・ガイ』(ディズニープラスで配信中)でライアン・レイノルズ演じる主人公の親友バディ役として笑わせてくれたリル・レル・ハウリー、そして保守的な家庭に育ったエミリー役には海外ドラマ「インセキュア」や映画『ナイトスクール』のイヴォンヌ・オージ。プロレスラー出身で、現在ではジェームズ・ガン監督版『スーサイド・スクワッド』やそのスピンオフドラマ「ピースメーカー」で知られるジョン・シナ、シットコム「サーチ・パーティー」のメレディス・ハグナーも破天荒なカップル、ロン&カイラを熱演する(15+指定)。
ディズニープラスで『バケーション・フレンズ』を視聴する
<提供:ウォルト・ディズニー・ジャパン>