開催まで約1か月と迫った「第34回東京国際映画祭」。この度、本日9月28日(火)、東京ミッドタウン日比谷BASE Q HALLにて、各部門の上映作品ラインアップ発表記者会見が行われた。
今年からは、六本木地区から日比谷・有楽町・銀座エリアへの移転や、17年ぶりとなるプログラミング・ディレクター(市山尚三)の変更、部門の改編などもあり、新たに生まれ変わる年になる「東京国際映画祭」。
イベントでは、本年度のビジュアルを手掛けたコシノジュンコからのビデオコメントや、「millennium parade」による「Bon Dance」がフェスティバルソングに選ばれたこと、映画祭のSDGsへの取り組みなどが紹介。そして今年は113の国と地域、1,533本の応募の中から、15作品がコンペティション部門に選ばれ、フィリピン、イタリア、スリランカ、トルコなど各国の作品が集結。日本からは、松居大悟監督の『ちょっと思い出しただけ』、野原位監督の『三度目の、正直』といった2作品が選出された。
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コンペティション部門の審査委員長は、女優・イザベル・ユペール。加えて、映画評論家・プログラマー、クリス・フジワラ。映画プロデューサー・キュレーター、ローナ・ティー。映画音楽作曲家・世武裕子。青山真治監督が審査員として名を連ねる。
またイベントでは、オープニング作品のクリント・イーストウッド監督50周年記念作品『クライ・マッチョ』と、クロージング作品である大ヒットミュージカルの映画化『ディア・エヴァン・ハンセン』の予告編が上映。
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その後、部門改編の説明、「コンペティション部門」「ガラ部門」「アジアの未来部門」「ジャパニーズ・アニメーション部門」、新人を対象にした短編コンテスト「Amazon Prime Videoテイクワン賞」などの紹介が行われた。そして今回10日間の開催期間中、99本(9/28現在で上映が決まっている作品数)の映画が上映予定となっている。
ゲストとして登場したフェスティバル・アンバサダーの橋本愛(女優)は、「映画という文化が、日本という島国の地中深くに根を張って、皆さんの一人ひとりの生活の中に映画がはびこってほしい」と願い、映画祭で観たい作品については「オープニング作品にもなっている、クリント・イーストウッド監督の『クライ・マッチョ』ですかね。あと、私はダンスや舞踊など身体芸術が好きなので、田中泯さんの作品が楽しみです」とコメント。
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同じくゲストで、本年度より新設された「Nippon Cinema Now」部門において特集する吉田恵輔監督は「映画には僕も何度も救われましたが、色々あって、時々映画っていやだなっていう気分にもなることがあるんです。そんな時に、これだっていう1本に出合うことがあって、また映画好きに戻って。自分もそんな映画好きに戻れるような作品を撮りたいなとおもいます」と、自身にとっての映画について明かした。
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ほかにもイベントでは、昨年に続き、アジアを含む世界各国・地域を代表する映画人と第一線で活躍する日本の映画人によるトークシリーズ「アジア交流ラウンジ」の企画検討会議メンバーである、是枝裕和監督からのビデオコメントも上映された。
「第34回東京国際映画祭」は10月30日(土)~11月8日(月)日比谷・有楽町・銀座地区にて開催。
「TIFFCOM2021」は11月1日(月)~3日(水・祝)オンライン開催。