第1位:群像劇の真骨頂! 人生の機微に迫った圧巻の演技
「コントが始まる」

いまをトキメク菅田将暉さん×仲野太賀さん×神木隆之介さんが演じるのは、売れないトリオ芸人。彼らの熱烈なファンになったファミレス店員・里穂子役を有村架純さん、その妹・つむぎ役を古川琴音さんがつとめた話題の群像ドラマ「コントが始まる」は、ひとえに皆さんの演技力が光る名作と言えるでしょう。
本作には食卓を囲むシーンが度々登場するのですが、ふとした動きに、キャラクターひとりひとりの人生の機微を感じ取ることができるから素晴らしい! 回を重ねるほど、「この人のこの行動は、あの過去の感情に紐づいているんだ」と妙にしっくり来る伏線回収は、もはや見事としか言いようがありません。
また本作は、毎話トリオのコントシーンから始まるという独特の構成をとっており、それがとてつもなくシュールなんですよね。爆笑こそ生まれないが、胸に刺さる二度見三度見したくなるコント――それがまさに芸人・マクベスの行く末を暗示していて…。夢と現実の狭間でもがく若者たちの気持ちを代弁してくれる、素晴らしいドラマでした。
第2位:大人だって完璧じゃない、恋に仕事にもがく日々の葛藤
「大豆田とわ子と三人の元夫」

これまでの人生で三度結婚し、三度離婚している主人公・大豆田とわ子(松たか子)のいまを繊細に切り取ったドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」。とわ子の周りをウロつく三人の元夫=通称・まめ夫(松田龍平/角田晃広/岡田将生)はいずれも性格にひと癖あり、いちいち小さな発言が引っかかるのですが…。不器用で遠回りな優しさが、どこか憎めない人間臭さを含んでおり、段々とそのダメっぷりが愛おしくなる一作。必ずしも離婚=さようならではないポジティブな四角関係が妙にリアルで、思わず「あるある」を頷いてしまった方も多いのではないでしょうか。
一方で、新米社長として奮闘するとわ子の背中にも人生の機微を感じる場面が多く、「出世すればするほど、孤独になる」といった上司目線の葛藤が痛快に描かれていました。仕事と恋愛は別か否か問題についても、鋭く切り込んでくれましたね! 大人になれば心が安定すると思ったら大間違い――年齢に関わらず、日々壁を乗り越えていくのが人生なのかもしれません。
第3位:映える人生より、自分が心から笑える瞬間を大切な人と
「着飾る恋には理由があって」

川口春奈さん演じる着飾ることに全力を注ぐ主人公・真柴くるみが、価値観の違う仲間とのルームシェア生活の中で、恋や友情、自分らしく生きる意義を見つけていく令和のラブストーリー「着飾る恋には理由があって」。SNSが生活の一部として浸透する現代において、恋や仕事の発展に大きな影響を与える“映え”。つい他人の視線を気にしがちですが、たくさんの“いいね”をもらっても、眉間に皺を寄せていたら意味がないのでは…? 真柴が一喜一憂しながらも前に進んでいく姿は、見る人に勇気を与え、「着飾らない関係もいいな」と肩の荷を下ろしてくれました。

さらに本作には、タイプの異なる三人の男性――横浜流星さん演じるミニマリストな料理人・駿、向井理さん演じるやり手な元代表取締役・葉山、丸山隆平さん演じる優し過ぎるカウンセラー・陽人が登場。三者三様の魅力を前に、自分ならこの彼と…なんて女子トークを楽しむのもおすすめです。存分に胸キュンを楽しむことのできるドラマでしたね。
以上、いかがでしたか? 次回は、夏クールの注目をピックアップ予定です。お楽しみに!