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現実と幻想の境が曖昧になっていく父アンソニーと、父の変化に戸惑い悩む娘アン。父の記憶と現実を追体験する、迷宮のような世界観が観客をかつてない映画体験へと誘っていく本作で、アンを演じたのは『女王陛下のお気に入り』での主演女優賞受賞から2年ぶり、今回は助演女優賞ノミネートを果たしたオリヴィア・コールマン。
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アン役に惹かれた理由について、彼女は「アンソニー・ホプキンスと、それから脚本に惚れ込み、難しくて何度か読みました」と笑顔で明かす。ほかにも、このストーリーが好きな理由や親世代の老いについて、自身のエピソードも交えながら朗らかに語っていく。
「認知症というテーマを実に美しく描いた作品」に惹かれ、「アンソニーの目を通して誰もが彼の戸惑いを理解しこんな状態はさぞ大変だろうと思います」と答えるオリヴィア。「自分に依存していく親を見るのはつらいでしょうね。仕方ないことですが想像するだけで悲しくなります」と、親世代の老いについても続ける。

そしてアンソニー・ホプキンスとの共演について問われると、「最高でした、彼はすごく楽しい人なんです。何歳か知りませんが映画の知識が驚くほど豊富で、明るく楽しい人で『来世でまた出会えたら幸せだろうね』なんて言うんです。彼との共演は本当にご褒美のようでした」とレジェンドとの共演に喜びの表情。
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最後に本作について、「すごくシンプルなこと。愛する人が自分を忘れていくことの切なさ、親子の関係と認知症がテーマの美しくて感動的な作品です」とメッセージを添えている。
『ファーザー』は5月14日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開