本作は、タイトル通り「偶然」と「想像」をテーマにした3話オムニバスから成る濱口監督初の短編集。濱口監督自身が『ハッピーアワー』などのプロデューサー・高田聡とともに企画立ち上げを行い、2019年夏から約1年半をかけて製作した。3話の脚本はすべて濱口監督自身が手掛け、撮影は『うたうひと』『ひかりの歌』の飯岡幸子が務めている。
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濱口監督は、「経験豊かな監督たちが揃った『審査員からの賞』が贈られたということを心から嬉しく、誇らしく思っています。撮影中ずっと、役者の演技を見ながら、カメラの後ろで驚いていました。その驚きが海を超えて伝わったことに感激しています。この映画、一番の見どころはと問われたら『役者の皆さんの演技』だと答えます」と、キャスト陣を称えるコメント。
「会議室のようなリハーサル部屋で始まった時間が、このような結果にまで結びつきました。この物語の価値を信じて参加し、最高の演技をしてくださった役者の皆さんにこの場を借りて、御礼を申し上げたいと思います」と語り、「その役者の演技を支えるようにして、献身的に仕事をしてくれたスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。演技の素晴らしさは皆さんがつくってくれた環境から生まれたものです」とスタッフをねぎらった。