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本作は、野外撮影ではなく、自身の所有するスタジオにセットを組み、構図・色彩・美術...細部にまで徹底的にこだわり、5~6年の歳月を費やして作品を生み出すことで知られるロイ・アンダーソン監督。
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今回、著名な画家マルク・シャガール、イリヤ・レーピンなどからインスパイアを受けて生まれたシーンを含むものばかり。
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唯一無二の世界観がクセになる!ぴあフィルムフェスティバルで特集上映
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本作の公開に先駆け、9月12日(土)~26(土)に開催される第42回ぴあフィルムフェスティバルでは「ロイ・アンダーソン・コンプリート特集」を実施。デビュー作から日本未公開作品、そして最新作の本作までアンダーソン監督の魅力を余すことなく堪能できる幅広いラインナップ。最新作の公開前に、アリ・アスターやアレハンドロ・G・イニャリトゥ、ダーレン・アロノフスキーなど名だたる映画監督たちをも魅了してきた奇才の過去作もチェックできる機会となっている。
『スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー』(1970)
あどけない少年少女の恋を描いた、初長編監督作品。郊外の祖父を訪れたペールは、アニカという美しい少女に出会い、恋をする。恋する2人をよそに、大人たちは複雑な事情を抱え ていて...。純愛映画にして、霧の中に迷い込んでゆく不思議な物語。ラストシーンが印象的。ベルリン国際映画祭で4冠。
『ギリアップ』(1975)※日本初上映
港町のホテルを舞台に描く、哀愁漂うクライムムービー。ウエイターとして静かな港町のホテルに雇われたよそ者の男。気難しいオーナーや美しきアンナら個性豊かな人々と共に働き始めたが、同僚に持ちかけられた犯罪に手を染めることに...。日本未公開、異色の犯罪映画。カンヌ映画祭監督週間出品。
『散歩する惑星』(2000)
後のスタイルを確立したリビング・トリロジー第1作。とある惑星に住む人々に降りかかる不条理な出来事。スタジオセットを作り、全て固定カメラで撮られたワンシーンワンカットが、まるで絵画のような雰囲気を生み出している。唯一無二の世界観で描かれる世紀末映画。カンヌ映画祭審査員賞受賞。
『愛おしき隣人』(2007)
架空の街を舞台としたユーモラスな人類観察映画。前作同様の手法で、北欧の街の人々の生活の断片を描く。対人関係も仕事も、誰も上手くはいかないけれど、それでも街には音楽が響き、バーは明日もある、はず...? ままならない日常の愛しさと哀しさの詰まった作品。カンヌ映画祭ある視点部門出品。
『さよなら、人類』(2014)
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いつの時代でも愚かな人々への、壮大で奇妙な人間讃歌。おもしろグッズを売り歩く2人組のセールスマン。彼らの行く先々で出会う、時空間も現実も超えた真面目でおかしな人々の人 生と死の物語。ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した、壮大なトリロジーの完結作。
短編プログラム
『息子を訪ねて』『自転車を取りに』『10月5日土曜日』『何かが起きた』『ワールド・オブ・グローリー』(1967~1991)。貴重な学生時代を含む初期短編5本を日英字幕で上映。日常のスケッチのようなタッチの学生時代の作品から、エイズ予防の啓発映画『何かが起きた』、そして「リビング・トリロジー」のプレリュードといわれる『ワールド・オブ・グローリー』まで変遷を見るのも興味深い。
『ホモ・サピエンスの涙』は11月20日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。