ストーリー
人付き合いが苦手な大学生・田端楓と、空気の読めない発言ばかりで周囲から浮きまくっている秋好寿乃。まるで正反対なひとりぼっち同士の2人は、「世界を変える」という大それた目標を掲げる秘密結社サークル【モアイ】を作るが、秋好は“この世界”から、いなくなってしまった。そのあと、モアイは社会人とのコネ作りや企業への媚売りを目的とした意識高い系就活サークルに成り下がってしまう。
取り残されてしまった楓の怒り、憎しみ、すべての歪んだ感情が暴走。あいつらをぶっ潰す。モアイをぶっ壊す。どんな手を使ってでも…。楓は秋好が叶えたかった夢を取り戻すために親友や後輩と手を組み【モアイ奪還計画】を企む。
「キミスイ」住野よるの最高傑作が映画化
今作の原作者・住野氏は、デビュー作「君の膵臓をたべたい」が累計200万部を突破し、浜辺美波と北村匠海のW主演で映画化されると大ヒットを記録。そんな住野氏第5作目となるのがこの「青くて痛くて脆い」だ。
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大切な仲間と居場所を奪われた大学生の青年が、嘘と悪意にまみれながら復讐していく、青くて痛くて脆い青春サスペンスとなっている。
本作は、住野氏自身が発売当時のインタビューで“今まで出した本の中で一番自信がある最高傑作”と述べるほどの意欲作となり、2018年「二十歳が一番読んだ小説」にも輝きベストセラーに。
吉沢亮「観た人から嫌われそうな役」
『キングダム』でブルーリボン賞・助演男優賞、日本アカデミー賞・優秀助演男優賞を受賞、来年には大河ドラマ「青天を衝け」で主演を務めることも決定してる吉沢さんが演じるのは、コミュニケーションが苦手な大学生・田端楓。
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今回の役柄について吉沢さんは「今まで演じたことのない闇の抱え方、屈折の仕方をした役で、観た人から嫌われそうな役」と説明するも、「演じていてとても楽しかったです」とふり返る。
また「小説だからこそ成立しているロジックを映像的に落とし込んでいて、とても面白い作品になっていると思います」とコメント。杉咲さんについては「現場でも秋好同様、ずっと笑っている印象でした。前にご一緒した時は同じシーンがほぼなく、今回ガッツリお芝居を出来て嬉しかったです」と語っている。
杉咲花、原作発売時から「この役をやりたい!」
吉沢さんとW主演で本作のヒロインを務めるのは、昨年の大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」に出演し、2020年度後期連続テレビ小説「おちょやん」ではヒロインを務める杉咲さん。
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理想を目指すあまり、空気の読めない発言を連発し周囲から浮いてしまう大学生・秋好寿乃を演じる杉咲さんは「住野よるさんの作品が凄く好きで、原作が出た時から『もし実写化されるならこの役をやりたい!』と思っていたので、オファーをいただいたときはすごく嬉しかったです」とすでにキャラクターに魅力を感じていたそう。
そして「この作品には、人に見られたくない部分がどんどん出てきて、隠されていたものがえぐられていくような描写もあり、『もしかしたら自分にもこういう一面が、どこかにあるかもしれない』という思いにもなったりしながら、ただの青春映画ではない、リアリティと深みのある作品になったと思います」と本作に自信を見せている。
住野よる コメント
初めましての方は初めまして、小説家の住野よるです。約2年前、小説「青くて痛くて脆い」の発売後まもなく、情熱あるプロデューサーさんから本作を映画化するお話をいただきました。それから何度も脚本についての相談を重ね、素敵な出演者さん達との縁が繋がり、原作を読んでくださった方にもこれから出会ってくださる方にも観ていただきたい映画『青くて痛くて脆い』が出来上がりました。物語に込めた、青さも痛さも脆さも全部ひっくるめて読者さん達と繋がりたいという思いが、よりたくさんの人に届くことを願っています。
なお、監督は「Q10」「知らなくていいコト」の狩山俊輔。脚本は杉原憲明が手掛けた。
『青くて痛くて脆い』は8月28日(金)より全国東宝系にて公開。