本日もメイン会場における9時のマスコミ向け試写からスタートで、コンペ部門のホン・サンス監督新作『The Woman Who Ran』(写真)へ。キム・ミニ扮するヒロインが久しぶりに旧友たちの家を訪ね、会話の断片から彼女たちのライフスタイルや心情が垣間見えてくると同時に、ヒロインの境遇にも少しずつ想像がついてくるという内容。ホン・サンス節がたっぷり堪能できる作品だ。
『Woman Who Ran』が80分弱の長さだったので、同会場の次の作品は11時半からスタート。コンペ部門のイタリアの新鋭兄弟監督による『Bad Tales』。郊外の住宅地のコミュニティーを舞台に、身勝手な大人たちによって、緩やかに、しかし確実に抑圧されて行く子どもたちの苦しみが描かれる。監督は本作について「『アメリカン・ビューティー』から、アメリカンとビューティーを除いたもの」と形容したらしいけれど、んー、なるほど…。