日本における離婚率は30%とおよそ2分間に1組の夫婦が離婚している。反面、離婚経験者の約80%は再婚を望み、実際の再婚率は64%に達していて“セカンド・マリッジ”や、血縁関係のない親子や兄弟姉妹関係を内包している家族“ステップ・ファミリー”が増加。さらに核家族、大家族、単親家族、DINKs(ディンクス)など多様な家族のあり方が生まれ、いまや“家族”という言葉の持つ意味も変化してきている。
そんな現代社会の家族像をリアルに投影していくのが本作。オリジナル脚本を、丁寧かつ大胆な女性心理の描写に定評のある小説家・沢木まひろ(『二十歳の君がいた世界』ほか)が書き下ろした。監督には映画『神様のカルテ』やドラマ「偽装の夫婦」の深川栄洋を迎え、新しい“結婚観、夫婦観、そして、家族観”を問いかける大人のドラマに挑む。
主演を務めるのは、松尾スズキ監督・脚本・主演『108~海馬五郎の復讐と冒険~』が公開される中山美穂。再婚相手との家庭の“妻”で“母”であり、官能作品で絶大な人気を誇るレディコミ漫画家としての顔も持つ内田百々子役を演じる。
また、百々子と同じマンションに住む友人で、夫に家事全般を任せるキャリアウーマンの富澤瑞希役には、「あなたの番です」も記憶に新しい木村多江。そして、百々子が別れた夫の“イマ妻”で、百々子と同じマンションに引越してくる看護師の鴨居流美役には、朝ドラ「スカーレット」で好演を見せる大島優子。
三者三様の事情を抱えた現代女性を演じる3人の女優の初顔合わせは必見。なお、3人の家族や関わる登場人物たちを演じるキャストは追って発表されるという。
中山さんは「家族の形は様々ですが、いくつかの家庭を描いたドラマは、久しぶりなのではないかと思ったのですがどうでしょう? 昭和の時代には確かよくあったような」とコメント。演じる主人公・百々子役について、「子供の頃からの夢を仕事に持ち、ただひたすらに作品に向き合い苦悩している彼女。そして仕事を離れるとキッパリ妻と母になる。それは当たり前のことかもしれませんが、そんな二面性を面白がれたらいいな」と語り、「瑞希や流美との女性同士の会話が、リアルなやりとりに見えるようになったらいいですね」と期待を込めている。
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また、木村さんは瑞希という役柄に、「とても魅力的な女性なので、どうしたらチャーミングに見えるか悩み続けています。瑞希を見ると苦笑しつつ、人間くさくて、応援したくなる、そんな女性になれば、と思っています」とコメント。「登場人物たちの滑稽で愛おしい日常を、動物園を見るように楽しんでいただけたら」と、意味深なメッセージを送る。
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大島さんは、「現代の結婚や家庭を築くことがリアルに表現されていて、それを重く捉えるのではなく、新しい視点で受け止め発信できる作品」と語り、「家族って一人一人が創り上げ育み、できあがるものだと思うので、この作品を通じて共演者の方々と一緒にどのような家族の形を創れるのか楽しみ」と明かす。「(演じる)流美の心の強さと柔軟さには感服します。夫との関係、中山美穂さん演じる百々子との関係、他キャストの潤滑油として、ストーリーの展開に存在できるように演じたい」と意気込みを寄せている。
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「連続ドラマW 彼らを見ればわかること」は2020年1月、毎週土曜22時~WOWOWプライムにてスタート(全8話)※第1話無料放送。