>>『ブレス あの波の向こうへ』あらすじ&キャストはこちらから
何事にも流されてきた内向的な少年が、サーフィンをきっかけに自分がどんな人間なのか気づき、居場所を見つめ直していく様を描いた本作。オーストラリアで最も栄誉あるマイルズ・フランクリン文学賞を受賞したサーフ文学「ブレス」を、「メンタリスト」や『プラダを着た悪魔』などで知られる人気俳優サイモンが映画化した渾身の1作だ。
『スタンド・バイ・ミー』('86)や『6才のボクが、大人になるまで。』('14)などに代表される、ティーンエイジャーが大人への階段をひとつ登る姿を描いた“カミング・オブ・エイジ・ムービー”として「傑作」と、あのニューヨークタイムズ紙が絶賛。本国オーストラリアでは、第8回オーストラリア・アカデミー賞にて作品賞を含む9部門にノミネートされるなど、高い評価を得た。

そんな本作から、冒頭3分の本編映像が解禁。1人の少年が青白い水の中をゆったりと泳ぐ姿が、幻想的な音楽にのせて映される場面から始まっている。その後、2人の少年が長く息を止める遊びをしながら、まるで鏡の中にいるかのように水中で顔を合わせ笑う姿が映され、その無邪気な少年たちの姿にどこか懐かしさと愛おしさを感じる映像。

真面目で堅物な両親を持ち、読書好きで内向的な少年パイクレットと、親との関係が良好とは言えず、傷が絶えない怖いもの知らずのルーニーという、性格も境遇も正反対だった2人の少年の出会いを映し出しており、そこに「川で出会ったルーニーから恐怖心が何かを教わった」というナレーションが重なる。
なぜか息子を海に近づけようとしない父親と、気の強い友人ルーニーの間で、なんとなく流されて生きるパイクレットに、この後何が起こるのか。ある出来事をきっかけに大人へと急成長していく美しき少年の姿が気になるばかり。

公開に先駆けて本作を観賞した方々からは、「ただのサーフィン映画と思っていたら命の重みを描いていて青春映画として良かった」「今までのサーフィン映画とはひと味違うところが良い」「最後の決断が今までの青春映画とは違って素晴らしい」など、文化系男子がサーフィンを通じて自分を見つめ直す青春映画という点と、「サーフィンを始めた時のワクワク感が良い」「本物のサーファーをキャスティングしているだけに小道具等含めてリアルで良い」など、サーフィンの魅力を映したスポーツ映画の2つの要素で評価を集めている。

『ブレス あの波の向こうへ』は7月27日(土)より新宿シネマカリテほか全国にて順次公開。