そう、“あの頃”のディカプリオは確かに、眩しかった。いまでは、正真正銘に体を張った『レヴェナント:蘇えりし者』(’15)で念願のアカデミー賞を獲得、しばしば“最後の独身大物俳優”としてゴシップ欄を賑わせている。また、ブラッド・ピットとの豪華共演が実現したクエンティン・タランティーノ監督作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』が8月30日(金)に公開。“ブラピ”の愛称で親しまれるブラッドも、若きころはその麗しさで絶大な人気を誇った(いえ、もちろんいまも)。
今回は、彼らのように現在も第一線で活躍する人気セレブたちの若かりし“イットボーイ”のころをプレイバック。当時から超絶イケメンだった人もいれば、ルックスの変動が激しい人、むしろいまのほうが断然いい! という人まで、まさに十人十色となっている。
レオナルド・ディカプリオ 年々、風格が増します
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1974年11月11日、米カリフォルニア州生まれ、現在44歳のディカプリオ。『タイタニック』('97)や『ロミオ&ジュリエット』('96)で世界的スターへとのぼりつめた彼は、ローティーンのころからTV界で活躍、19歳のとき『ギルバート・グレイプ』('93)でジョニー・デップの弟役を熱演して、アカデミー賞助演男優賞に初ノミネートされる。ティモシーが比較されたのは、このころのディカプリオだ。
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だが、彼にとって『タイタニック』はいわば“呪い”となり、そのイメージを払拭すべく、マーティン・スコセッシをはじめとする名匠と好んでタッグを組むように。『アビエイター』『ブラッド・ダイヤモンド』『ウルフ・オブ・ウォールストリート』で3度、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされたが、いずれも受賞はならず…。
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苦楽をともにしたケイト・ウィンスレットとは長年の親友として知られ、『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』(’08)では夫婦役で再共演。ディカプリオが『レヴェナント』で悲願のオスカー像を手にした際には、ケイトと熱いハグを交わしたことも話題となった。現在ではプロデューサーとしても、環境活動家としても知られるディカプリオはベテランの風格だ。
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ブラッド・ピット セクシー美男が名プロデューサーに

第72回カンヌ国際映画祭で初お披露目された『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』では、ディカプリオとの共演で注目を集めているブラッド。なんでも故ヒース・レジャーとジェイク・ギレンホールが共演した『ブロークバック・マウンテン』でアン・リー監督以前にオファーされていたガス・ヴァン・サント監督は、ブラッドとディカプリオのコンビも想定していたという。
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1963年12月18日、米オクラホマ州生まれ。現在55歳のブラッドは、若い世代にはジェニファー・アニストンとアンジェリーナ・ジョリーの“元・夫”というイメージが先行するかもしれない。そんな彼が、「あの美しい俳優は誰?」と脚光を浴びたのが、「#MeToo」時代に必見の1作『テルマ&ルイーズ』('91)。ジーナ・デイヴィスとスーザン・サランドンが出会う罪な青年を“代役”で演じた。
その後、『リバー・ランズ・スルー・イット』(’92)、『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』('94)などでもその美男ぶりを発揮、世界的にヒットした『セブン』('95)で人気を不動のものにする。『トロイ』('04)では筋骨隆々な姿も見せる一方、幅広いキャラクターにも果敢に挑み、『12モンキーズ』('95)でアカデミー賞助演男優賞に初ノミネート、『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』『マネーボール』では同・主演男優賞候補となる。
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彼の製作会社「プランBエンターテイメント」は『ムーンライト』『それでも夜は明ける』『ディパーテッド』など“アカデミー賞常連”として知られ、その作品選択眼や先見性は見事なもの。2019年4月、ようやくアンジーとの離婚が正式に成立したが、これから俳優としても、もうひと花咲かすことができるかも!?
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キアヌ・リーヴス “ぼっち”返上の完全復活!

『マトリックス』('99)の主演候補でもあったというブラッド。だが、見事その主演の座を射止め、一躍スターダムにのし上がったのはキアヌ・リーヴスだ。1964年、レバノン・ベイルート生まれ。9月2日で55歳になる。ハワイ、中国、英国などをルーツに持ち、“キアヌ”はハワイ語で「山々を渡る涼風」という意味があるとか。3歳で実父が家を出たため、各地を転々とし、主にカナダ・トロントで育った。
『ビルとテッドの大冒険』('89)で知られるようになると、親友の故リヴァー・フェニックスと共演した『マイ・プライベート・アイダホ』や後にリブートされた『ハートブルー』(いずれも’91)、そして『スピード』('94)でブレイクを果たす。『JM』では北野武と共演、鈴鹿8耐バイクレースに参加したり、ラーメン好きを公言したりと、親日家としても知られる。

『マトリックス』3部作はカルト的人気シリーズとなったが、その後のキャリアは浮き沈みが激しかったといえる。また、恋人だった女優ジェニファー・サイムが妊娠8か月で流産し、その後、自動車事故で他界するなど、私生活も悲劇続き。激太りや、ベンチでひとりサンドイッチを食べる“ぼっちキアヌ”などが報じられる中、2014年に『ジョン・ウィック』と出会い大復活!

今年はシリーズ第3弾となる最新作『ジョン・ウィック:パラベラム』が10月に待機するほか、『レプリカズ』『ブルー・ダイヤモンド』と公開作が目白押し。スタントマンのおもちゃデューク・カブーンの声を担当した『トイ・ストーリー4』も大好評となっている。
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なお、『ディアボロス/悪魔の扉』('97)で夫婦役、『スウィート・ノベンバー』('01)で恋人同士を演じたシャーリーズ・セロンとは仲がよく、一緒にトレーニングをするほど。当たり役に出会ったいまは、シュッとしたルックスを取り戻している。
イーサン・ホーク 映画に刻まれる美青年の変化

人生の悲喜こもごもを長きにわたり“映画の中”で演じてきたのが、イーサン・ホーク。リチャード・リンクレイター監督、ジュリー・デルピー共演の『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離』(’95)から始まる3部作は18年のときをまたいで同じ役柄を演じ、2度目のアカデミー賞助演男優賞候補となった『6才のボクが、大人になるまで。』(’14)は12年もの間、同じキャストで1つの家族の物語を紡いだ。
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1970年11月6日、米テキサス州生まれの現在47歳。15歳のとき『エクスプロラーズ』で映画デビューするが、いったん学業に専念。1989年、故ロビン・ウィリアムズの生徒役を演じた『いまを生きる』で復帰すると、90年代の青春映画の金字塔『リアリティ・バイツ』('94)、SFドラマの金字塔『ガタカ』(’97)などで大きく注目され、『トレーニング デイ』(’01)の新米刑事役でアカデミー賞初ノミネート。『ガタカ』で共演したユマ・サーマンと1998年に結婚し、2人の子どもをもうけるも2005年に離婚。2人の娘マヤ・サーマン・ホークはモデルや新進女優として活躍中だ。
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『ビフォア』シリーズでは脚本にも関わり、『リアリティ・バイツ』の挿入歌であるリサ・ローブの「Stay (I Missed You)」のMVを手掛け、『チェルシーホテル』('01)では監督デビュー。自身の自伝的小説を原作にした『痛いほどきみが好きなのに』、ドキュメンタリー『シーモアさんと、大人のための人生入門』でも監督も務め、その多才ぶりで知られる。優柔不断な男を演じさせたら右に出るものはいないが、グッと渋さを増したいまは『マグニフィセント・セブン』などのアクションでも魅せる。
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また、巨匠ポール・シュレイダーが手がけた主演作『魂のゆくえ』(’18)では、惜しくもアカデミー賞ノミネートはならなかったものの高い評価を集め、全米各地の批評家協会賞ではラミ・マレックを上回る最多で男優賞を獲得している。
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ロバート・ダウニー・Jr “過去”あってのスーパーヒーロー
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彼がアイアンマン/トニー・スタークでなかったなら、「アベンジャーズ」の集大成を迎えたマーベル・シネマティック・ユニバースはこれほどまでの大成功は収めていなかっただろう。「アベンジャーズ」の中心人物アイアンマンであると同時に、クリス・エヴァンスらキャストたちの精神的支柱でもあるロバート・ダウニー・Jrは、54歳となった現在のほうが公私ともに充実した状態といえそうだ。

1965年4月4日、米ニューヨーク生まれ。父は映画監督のロバート・ダウニー、母も女優。5歳のとき父の監督作品で映画デビューし、80年代は『レス・ザン・ゼロ』『ピックアップ・アーチスト』など青春スターとして活躍。喜劇王チャップリンになりきった『チャーリー』(’92)でアカデミー賞に初ノミネート、英国アカデミー賞を獲得する。
その一方で、ドラッグ関連で度重なる逮捕。決定的だったのは、エミー賞受賞の人気ドラマ「アリー・myラブ」シーズン4が全米放送中の2001年で、リハビリ施設に収容され、番組も途中降板する事態に…。薬物とアルコール依存を克服した後は、『キスキス,バンバン -L.A.的殺人事件』(’05)、『ゾディアック』('06)などに出演、捨て身で挑んだ(?)衝撃コメディ『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』では再びアカデミー賞にノミネートされるまでになった。

そんな彼が演じる欠点だらけのスーパーヒーローだからこそ、いっそう魅力的に映るもの。涙なしには観られない『アベンジャーズ/エンドゲーム』での熱演はもちろんのこと、映画プロデューサーの妻スーザンも製作に名を連ねる『シャーロック・ホームズ』シリーズの3作目も楽しみだ。
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イライジャ・ウッド アラフォーとなるも、あまり変わってない!?

『ロード・オブ・ザ・リング』3部作で世界的にブレイクしたイライジャ・ウッドもまた、子役から大成した1人。1981年1月28日生まれ、米アイオワ州出身。年齢不詳のキャラが似合う彼は、現在38歳。母親に連れられて出かけた国際モデル&タレント大会でスカウトされ、まずはTVCMなどで活躍。初めて名前をクレジットされた作品が『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』で、マーティン(マイケル・J・フォックス)が訪れる未来のカフェのビデオゲームで遊ぶ少年役だった。その後、『わが心のボルチモア』('90)で主演を務め、『ホーム・アローン』でブレイクしたマコーレー・カルキンと共演した『危険な遊び』('93)などでも注目を集めた。

2001年、ピーター・ジャクソン監督の『ロード・オブ・ザ・リング』の主人公フロド・バギンズに抜擢。穏やかな性格のホビット族ながら強い意志で運命に立ち向かう姿はハマリ役となり、『二つの塔』『王の帰還』と演じ切り、前日譚となる『ホビットの冒険』('01)にも参加。この『ロード・オブ・ザ・リング』のキャストたちは現在でも仲が良いことで知られ、しばしば“プチ同窓会”を開いてはファンたちを喜ばせている。
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近年は『グランドピアノ 狙われた黒鍵』('13)や『ブラック・ハッカー』(’14/製作総指揮)など、奇をてらったサスペンス・スリラーでも好演を見せるイライジャ。私立探偵ダーク(サミュエル・バーネット)に振り回される助手トッド役を演じ、奇想天外な人物ばかりが登場するNetflixの「私立探偵ダーク・ジェントリー」も、“結構好き”という人は多い。ニコラス・ケイジ主演の怪作ホラー『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』(’17)ではプロデューサーを務めている。
ドウェイン・ジョンソン 現在のほうが愛嬌たっぷり

2018年、大ヒット作『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』に『ランペイジ 巨獣大乱闘』『スカイスクレイパー』と、3本も主演作が公開されたロック様ことドウェイン・ジョンソン。先日、1億人以上のフォロワーがいるインスタグラムに“22歳、127キロ、髪の毛あり”の若きころの姿をアップし、話題を呼んだばかり。ほかにも父親としての素顔や自らのうつの告白など、リアルで人間味あふれる投稿は注目の的だ。
1972年、米カリフォルニア州生まれ。5月3日に47歳になったロック様。マイアミ大学時代にアメフト選手として活躍するも、度重なるケガによってプロの道を断念。卒業後は米プロレス界で“ザ・ロック”として人気を博す。『ハムナプトラ2/黄金のピラミッド』('01)で演じたキャラクターを主人公にした『スコーピオン・キング』で映画初主演。いまや、「フォーブス」誌の「世界で最も稼ぐ男優」に名を連ねるトップアクション俳優となった。
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自身のルーツにリスペクトを込めた『モアナと伝説の海』('16)や、アメフトの元スター選手がファイナンシャル・アドバイザーに転身するTVシリーズ「Ballers/ボウラーズ」('15~)ほか、『ワイルド・スピード MEGA MAX』('11)からルーク・ホブス役で同シリーズに参戦すると、こちらも人気キャラとなり、ジェイソン・ステイサム演じる“犬猿の仲”デッカード・ショウとのスピンオフ『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』まで爆誕。8月2日(金)の公開を楽しみにしている人も多いだろう。
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今後、エミリー・ブラント共演『ジャングル・クルーズ』(原題)や、『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』続編なども控えており、まだまだ彼の時代は続いていくことになりそうだ。