今回ドラマニアな筆者が注目したのは、迫力ある警察ドラマ2本です。テイストの異なる「CRISIS」と「小さな巨人」――本日はその魅力に迫ります。
■出し惜しみのない全力投球
見応えバッチリ「CRISIS 公安機動捜査隊特捜班」
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瞬きをする暇がないとはまさにこのこと。スタートダッシュとも言える濃厚なアクションシーンで始まる本作は、コロコロと坂を下るように、物語が加速してあっという間に60分が経ってしまいます。
扱われるのは部署の特性上、どれも現代ならではの悲惨さを孕んだ凶悪事件ばかり。公安機動捜査隊特捜班のメンバー5人――小栗旬さん、西島秀俊さん、野間口徹さん、新木優子さん、田中哲司さんらも各々過去にダークなトラウマを抱えているようで…一見「ものすごく暗いドラマなのかな?」と受け取られがちなのですが、実際に作品を見終えてみると、妙な納得感と次週への興味が心に残るから不思議なんです。こだわりが強すぎて本来であれば絶対にハマらない、決して染まり合うことのない5人の刑事。彼らが事件解決という同じゴールを描いたとき、バラバラだったはずのピースがカチッとひとつにおさまる瞬間がとっても痛快! 癖になる方も多いのではないでしょうか。
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加えて、所々に散りばめられている稲見刑事(小栗さん)の女癖の悪さや田丸刑事(西島さん)&同僚の妻・千種(石田ゆり子)の謎の関係など、恋愛要素もドラマを盛り上げる重大なポイント。出し惜しみすることなくとことん面白さを追究していく展開に、今後の期待が高まります。
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■リアルな人間関係に共感必須
新感覚な警察ドラマ「小さな巨人」
また警察ドラマの真骨頂とも言える、こちらの作品も忘れてはなりません。第1話にて、早くも大どんでん返しが巻き起こった「小さな巨人」です。
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従来の作品であれば、話ごとに何らかの重大事件が起こり、問題を解決する中で登場人物達も成長していくという展開が通常だったかと思うのですが…本作はまずその根本が違います。私たちにとって事件報道が非日常であったとしても、警視庁捜査一課長の香坂(長谷川博己)たちにとっては日常の出来事――彼らはみんな「いかに早く解決するか」が出世に関わる世界で生きている。だからこそ事件の内容がどんなものであれ、「手柄を自分のものにすることが重要」という、野心的な側面を持ち合わせていて当然なんですよね!
本作では、そんな警察内部のリアルな人間関係を忠実に描き出しており、非常に新鮮な仕上がりとなっています。
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物語の中のヒエラルキー…その頂点に立つのが、香川照之さん演じるノンキャリアの叩き上げ捜査一課長です。彼の右腕として活躍していた・香坂(長谷川さん)でしたが、小さなミスに足元を救われ、所轄へ飛ばされてしまいました。それまで警視庁という肩書に守られていた全てを奪われた香坂――果たして、彼の強固たる信念は現場でも通用するのでしょうか。岡田将生さん、安田顕さんら実力派役者勢と繰り広げられる繊細な会話劇にも注目です。
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以上、いかがでしたか? まだまだ間に合いますので、是非チェックしてみてくださいませ。