1946年に開催されて以来、今回で実に71回目を迎える「毎日映画コンクール」の受賞作品・受賞者が決定。庵野秀明監督の『シン・ゴジラ』が日本映画大賞、助演女優賞(市川実日子)ほか3冠。片淵須直監督の長編劇場アニメ『この世界の片隅に』が実写作品を抑えて日本映画優秀賞、音楽賞(コトリンゴ)ほか3部門で受賞し、北米公開も決まった新海誠監督『君の名は。』がアニメーション映画賞と映画ファンの投票で選ばれるTSUTAYA・Filmarks映画ファン賞日本映画部門とのW受賞、同外国映画部門に『ズートピア』が選ばれた。戦後間もない1946年に産声をあげ、その歴史はカンヌ国際映画祭より古く、国内では「キネマ旬報ベスト・テン」に次ぐ「毎日映画コンクール」。その年を代表する俳優たちの演技、作品はもちろん、撮影や美術、録音などの映像スタッフ、日本映画史を代表する女優・田中絹代の名を冠する賞など、幅広い部門を設け、顕彰を続けてきた。ドキュメンタリー部門、アニメーション部門の賞を設けているのも特徴的だ。栄えある第71回の日本映画大賞に選ばれたのは、「エヴァンゲリオン」で知られる庵野監督がアニメーション映画だけでなく、実写映画で才能を発揮したことが評価された『シン・ゴジラ』。日本映画優秀賞には、2016年に健闘が目立ったアニメーション作品の中でも小規模ながら根強い興行を見せている『この世界の片隅に』が選出。外国映画ベストワン賞には、クリント・イーストウッド監督、トム・ハンクス主演の『ハドソン川の奇跡』が選ばれた。監督賞には、自身の直木賞候補作の小説を映画化した『永い言い訳』の西川美和監督、そして『おくりびと』以来8年ぶりの主演作となった本木雅弘が、『中国の鳥人』(’98)に続く2度目の男優主演賞に。女優主演賞には、第 69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞を受賞した深田晃司監督『淵に立つ』から筒井真理子、男優助演賞には黒沢清監督『クリーピー 偽りの隣人』から香川照之。キャストたちの熱演やキャラクター像が従来のファン層以外にも受けた『シン・ゴジラ』の市川実日子が女優助演賞を受賞した。また、田中絹代賞は、『ゆずの葉ゆれて』で第1回ソチ国際映画祭主演女優賞を受賞するなど、海外でも評価される女優としての功績を称え、松原智恵子に贈られる。なお、表彰式は2月15日(水)にミューザ川崎シンフォニーホールにて開催。<第71回(2016年)毎日映画コンクール 受賞結果>日本映画大賞 『シン・ゴジラ』庵野秀明監督日本映画優秀賞 『この世界の片隅に』片淵須直監督外国映画ベストワン賞『ハドソン川の奇跡』クリント・イーストウッド監督監督賞 西川美和『永い言い訳』脚本賞 向井康介『聖の青春』男優主演賞 本木雅弘『永い言い訳』女優主演賞 筒井真理子『淵に立つ』男優助演賞 香川照之『クリーピー 偽りの隣人』女優助演賞 市川実日子『シン・ゴジラ』スポニチグランプリ新人賞 毎熊克哉『ケンとカズ』/中条あやみ『セトウツミ』田中絹代賞 松原智恵子撮影賞 斉藤幸一『64 -ロクヨン』美術賞 林田裕至・佐久嶋依里『シン・ゴジラ』音楽賞 コトリンゴ『この世界の片隅に』録音賞 白取貢『聖の青春』ドキュメンタリー映画賞 『桜の樹の下』アニメーション映画賞 『君の名は。』大藤信郎賞 『この世界の片隅に』TSUTAYA×Filmarks映画ファン賞日本映画部門 『君の名は。』/外国映画部門 『ズートピア』
宮崎駿『ユキの太陽』&大友克洋『童夢』ほか貴重な映像を特集「渋谷パイロットフィルムフェスティバル」開催 2024.11.16 Sat 13:00 映画やアニメ作品の“パイロットフィルム”に特化した映画祭「渋…
西川美和監督『ゆれる』『永い言い訳』『すばらしき世界』ほか全6作品がPrime Videoで一挙配信 2023.10.24 Tue 17:30 西川美和監督の長編映画デビュー作『蛇イチゴ』から、役所広司…