サプライズで神田さんが登場すると、観客の多くは、同じくディズニー映画で、神田さんが日本語吹替え版の声優を務め昨年、記録的な大ヒットとなった『アナと雪の女王』を観ているようで、大歓声が上がる。『アナ雪』で改めてその歌唱力が称賛された神田さんだが、その原点と言えるのが17歳で宮本さんの指導の下、赤ずきんを演じたミュージカルデビュー作「Into the Woods」である。
もちろん、神田さんは緊張もしていたようで、宮本さん曰く「最初の本読みの時の不安な表情は凄かった(笑)」とのこと。神田さんは「右も左も分からない中で、亜門さんは『あなた自身を見て、選んだんだから、あなたのままでいい』と言ってくださった」と『アナ雪』の“Let it go =ありのままで”ともリンクするかのような素敵なアドバイスを、2005年時点で授けられていたそうで「あの言葉で救われました!」と改めて感謝の思いを口にした。
神田さんは“恩師”の言葉に顔をほころばせ、改めて「Into the Woods」という作品の自身にとっての意味について「楽しかったし、挑戦したことないことができた思い出があり、その後も(女優を)やりたいと思えたし、そういう思いでやり続けたから昨年『アナと雪の女王』にも出会えた。感謝です!」と語り、会場は温かい拍手に包まれた。
来月にはロブ・マーシャル監督をはじめ、キャスト陣の来日も決まっており、宣伝ナビゲーターでもある神田さんは、その際に劇中歌で物語のフィナーレを飾る楽曲であり、作品のテーマの詰まった「Children Will Listen」を生で披露することになっている。神田さんは大役を前に「みなさんにお会いできるのがまず、信じられないです! 心を込めて歌いたいと思います」と意気込みを口にし、会場は期待とエールを込めた温かい拍手に包まれた。