スパイク・ジョーンズ監督の4年ぶりの長編最新作『her/世界でひとつの彼女』。本作で“声だけ”でスカーレット・ヨハンソンが演じる人工知能型OSに恋をする男・セオドアを演じたのは、アカデミー賞に3度ノミネートされているホアキン・フェニックス。見えないヒロインと共演した心境を、ズバリ語ってもらった。“代筆ライター”として働くセオドア(ホアキン・フェニックス)は、現在の妻・キャサリン(ルーニー・マーラ)と離婚調停中。心に寂しさを抱えていたある日、最新式人工知能(AI)型OSと出合う。自宅でOSを起動させると、聞こえてきたのはAIとは思えないほど明るくてセクシーな声だった。彼女の名前はサマンサ(スカーレット・ヨハンソン)。サマンサは、自らの意思を持ち、人間以上に人間らしくユーモラスだ。彼女は、セオドアのスケジュール管理だけでなく、彼が落ち込んでいるときには優しい言葉をかける。そうして徐々に、2人は恋に落ちていくのだが――。見えないヒロインと共演したホアキンだが、意外や意外、そこに難しさはなかったと言う。「本来なら『ものすごい大変な努力をしたんだ』と答えるべきかもしれないけど、実際は、俳優は普段から家で独り言を言いながら、ぐるぐると歩き回ったりするのに慣れてるからね。僕はいつもそうやってひとりでリハーサルをしてるから、それと比べると大きな違いがあったわけではなかった」とサラリと答える。一方、ホアキンたちの撮影後から参加することになったスカーレットは、その撮影は「これまでのどの現場でも経験したことのなかったもの」と話す。「ホアキンとのいくつかのテイクを見せてもらって、そこで少し作業したの。4日間の録音は本当に大変なプロセスになると思ったわ。時々、ホアキンと一緒に録音もした。彼はいつでも対応できるようにと準備してくれていたわ! ホアキンが部屋にいるときは、彼と一緒にいくつかセッションをしたり、時々はスパイクを相手に演技することもあったわ。どんな感じかを見るために、プレイバックを相手に演技したことも。セットで撮影するのとは、まったく違う経験だったの」。パソコンの中に住むサマンサとの恋。手を繋いだり、抱きしめたりはできない、ちょっと不思議な恋人だけど、誰よりも自分を理解し、認めてくれる唯一の存在でもある。果たして、そんなセオドアとサマンサの恋の行方は? 見えない恋人を優しく見つめるホアキンの表情と、何だか姿が見えてくるようなスカーレットの声に注目あれ!『her/世界でひとつの彼女』は6月28日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。
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