恋愛小説の最高峰として知られるボリス・ヴィアンの「うたかたの日々」を、『エターナル・サンシャイン』のミシェル・ゴンドリー監督が映画化した『ムード・インディゴ~うたかたの日々~』。主演を務めたオドレイ・トトゥが、“ロミオ&ジュリエットのようなカップル”と例えるロマン・デュリス演じる恋人との関係や、作品の魅力を、自らの恋愛観も交えて熱く語った。舞台はパリ。財産に恵まれ、働かなくても裕福な暮らしをしていたコランは、あるパーティで美しい女性・クロエと恋に落ちる。2人は互いに惹かれ合い、愛に満ちた幸せな日々を送っていた。だが、クロエは肺に睡蓮の花が咲くという不思議な病に冒されてしまう。クロエを救おうと、コランは自由奔放なそれまでの生活を捨て、働き始める…。「魅力は、イマジネーション、自由、そしてなによりもロマンチックな恋愛ね。2人はまるでロミオ&ジュリエットのような絶対的なカップルだからこそ、多くの人の心をとらえたんだと思う」。オドレイは原作にそんな感想をもったそう。自分が演じるにあたっては「原作より実年齢が上だから、純情すぎないキャラクターを心掛けたわ」というアレンジも。2人の幸せな日々はクロエの病によって崩れ始めてしまうが、「いままでの暮らしが美しかった分、その人生の不当さは観る者に響くと思うの」と語った。さらに、ゴンドリー監督の演出によって「ラブストーリーに遊び心が加わった」とも。「遊びの要素がなければ、恋愛だって退屈するでしょ? 私はロマンチストな人間よ。その方が楽しいもの」と恋愛観も披露してくれた。また、著述家の湯山玲子氏は、本作で描かれる恋愛からは「ウキウキ気分を現実に取り戻すこと、という教訓も読み取れる」と語る。「セックスとプロポーズの期待だけという殺伐とした恋愛しか知らない、いまの恋人たちに必要なのは、スケートやダンスに興じるデートの世界」と、本作の見どころを紹介する。キュートで残酷、悲痛で幸せ。そんな相反する魅力を放つ大人の愛の物語。人恋しくなる秋、胸を締め付けられるような切ない恋愛に酔いしれてみては?『ムード・インディゴ~うたかたの日々~』は10月5日(土)より新宿バルト9、シネマライズほか全国にて公開。
【シネマモード】オドレイ・トトゥ&水原希子…セレブリティが集結「エスプリ ディオール TOKYO 2015」 2014.12.30 Tue 15:00 12月11日(木)、両国の国技館はいつもとはひと味違う華やぎに…